私たちが関わっている企業案件でよく相談がくるのが、「ページPV自体はすごく多いのに、なぜ問い合わせは来ないの?」「せっかく問い合わせフォームを用意したのに、全然連絡がない」です。
日本企業様のホームページでよくみかける問い合わせフォーム。実は中国の担当者様にまったく通じません。
なぜ、問い合わせフォームで獲得が難しいのか
中国の国民性なのか、答えをすぐ知りたがります。
今気になることをすぐ誰かに聞きたい!の気持ちがとても強いです。
そんな彼らに「問い合わせフォームに記入して、後日(何日するかの確証もない)また返答します」なんて通用はしないし、よっぽど気になる会社じゃないとまずは記入しようなんて思いません。
過去に実施したプロモーションにおいて、問い合わせはこちらのボタンを押したユーザーは1ケ月で50回以上あるのに、最終的に問い合わせ獲得したユーザーはわずか1~2名のケースもあります。
そう。彼らにとって、自分の情報をわざわざフォームに記入するなんて、すごく面倒くさい行動であり、記入項目が多いければ多いほど、書きたくなくなってしまいます。
中国で案件獲得する為に必須な三つのツール
ではどうすべきでしょうか。
中国で作られたホームページをみると、まず以下3つは必ずと言っていいほど、ページに挿入されます。
①オンラインチャット(在线咨询)
日本人にはあまりなじみがありませんが、中国人ではスタッフを常に待機させて問い合わせ対応しているケースが多いです。
気になった点があると、すぐにオンライン問い合わせチャットのウィンドウを立ち上げて、質問してきます。「商品の特徴教えて」「品番〇〇〇はありますか?」「~~と▼▼の商品の違いはどんなところですか?」
日本人からすると、そんなのGoogleで調べてから連絡してよー!って思うことでも、構わずに聞いてきます。
これに丁寧に対応していくことで、案件受注につながるケースが多くあります。
オンラインチャットはいまや必須不可となります。
最近ではAI機能が強化されたこともあり、ロボットを使って対応している企業も少なくありません。AI+人工で対応するケースもあり、かなり工夫している企業も多いです。
②個人WeChat(企業公式WeChatアカウント)
中国のホームページをみると、QRコードがページ内に挿入されているケースが非常に多いです。
WeChatを問い合わせツールとして活用している企業は多くあります。
日本人からすると、「そんな個人情報なんて教えたくない」と思う方もいるので、抵抗があるかもしれません。
中国の企業のは会社として、営業に個人のQRをとっているケースもあります。個人対個人でより親しみを感じるので、問い合わせしやすくもなります。
企業の公式WeChatアカウントを取得するのが高い場合に、個人WeChatアカウントを入れているところもあります。
抵抗がある なんて言ってられません。すでにもう当たり前のツールとなっています。
ここまでお話をすると、「セキュリティが・・・」なんて心配されるかもしれませんが、中国のメディアは基本的に政府以外で見られないようにセキュリティはかかっています。よっぽど大きな影響がないアカウントであれば、まずは大きな心配はしなくても良いではないかと考えています。
③資料ダウンロード
企業であれば、サービス概要や商品の紹介資料はありますよね?
これらを活用することは可能です。ページ内でダウンロードできる機能を組みこみ、ダウンロードする代わりに先方の個人情報を取得します。
資料ダウンロードは日本の企業でも多く実施しているケースなので、あまり多くはいいません。
つまり、
「どんな手段でもまずは個人情報を獲得しにいく!」ことが重要です。
問い合わせフォームでももちろん良いですが、欲張りにならずに、まずは
・基本的な氏名や電話番号
・WeChatID
を取得することだけを考えていただくことをお勧めします。
その上で担当者同士のコミュニケーションによって、受注率も変わるため、手厚くサポートしていくことが必要不可欠です。