-中国進出

中国の国慶節とは?2025年はスーパー黄金周!香港・マカオ・台湾との違いも紹介

毎年10月になると、中華圏では「国慶節(こっけいせつ)」と呼ばれる特別な時期を迎えます。
この日は単なる祝日ではなく、その国や地域の歴史や政治体制を象徴する、極めて重要な意味を持つ日です。

特に中国本土では、1949年10月1日に中華人民共和国の成立が宣言されたことを記念して制定され、国を挙げて祝う「建国記念日」として位置づけられています。
北京・天安門広場で行われる式典や花火大会は全国に中継され、愛国ムードが高まるのも特徴です。さらに政府はこの日を中心に1週間前後の大型連休(黄金周)を設けるため、旅行や買い物が集中する「一大経済イベント」ともなっています。

ただし、この国慶節は中国本土だけのものではありません。香港やマカオ、そして台湾にも「国慶節」に相当する祝日があり、それぞれの日付や休暇日数、意味合いは大きく異なります。
香港は1日のみ、マカオは2日間、台湾に至っては10月1日ではなく「雙十節(10月10日)」を建国記念日として祝うなど、中華圏の多様性がよく表れているのです。

本記事では、まず「そもそも国慶節とは何か」を整理し、そのうえで 中国本土・香港・マカオ・台湾の国慶節の違い を詳しく解説していきます。

そもそも国慶節とは?

「国慶節(こっけいせつ)」とは、中国における建国記念日です。
1949年10月1日、毛沢東が北京・天安門広場で「中華人民共和国の成立」を宣言したことを起源としており、翌1950年から正式な祝日として制定されました。

    この日は単なる休日ではなく、「国家の誕生日」を祝う象徴的な日として強い意味を持っています。北京では記念式典や花火大会が開催され、節目の年には大規模な軍事パレードも実施されます。テレビや新聞を通じて全国に伝えられるため、国民の間で愛国心を高める日でもあります。

    さらに、国慶節が特徴的なのは「休暇制度」です。
    中国政府は国慶節を中心に 7日前後の連休(黄金周/ゴールデンウィーク) を設定しており、この期間は中国国内で最大の旅行シーズンとなります。帰省する人、海外旅行に出る人、買い物を楽しむ人が一斉に動くため、鉄道や飛行機は満席、観光地は人であふれます。
    経済的にも影響が大きく、ECサイトや百貨店ではセールが集中し、中国経済を支える重要な消費イベントとなっているのです。

    このように、国慶節は「政治的な記念日」であると同時に、「国民の最大級の休暇」として社会・経済の両面に大きなインパクトを与える存在となっています。

    中国本土の国慶節(2025年版)

    2025年の中国の国慶節は、いつも以上に特別なものになりそうです。
    というのも、10月1日の国慶節と、10月6日の中秋節が重なり合うことで、10月1日(水)から10月8日(水)までの8連休になるのです。中国ではこれを「スーパー黄金周(超级黄金周/chāojí huángjīnzhōu)」と呼び、大きな話題になっています。

    もっとも、中国のカレンダーは少し独特です。休みを作る代わりに前後の週末を調整するため、9月28日(日)と10月11日(土)は振替出勤日(调休上班日/tiáoxiū shàngbān rì)に指定されています。日本人からすると少し不思議に思えるかもしれませんが、中国ではよくある仕組みです。

    この「黄金周(黄金周/huángjīnzhōu)」の期間は、まさに国内が一斉に動き出す時期。飛行機も新幹線もチケットはすぐに売り切れ、観光地は人で埋め尽くされます。たとえば北京の故宮(紫禁城)は、事前予約がないと入れないほどの混雑ぶり。都市部から地方への帰省ラッシュも加わり、ニュースでは「人の波」「人海」といった言葉が飛び交います。

    観光業や小売業界にとっては絶好のビジネスチャンスでもあります。ECサイトでは大型セールが行われ、百貨店やショッピングモールも人でいっぱいに。さらに近年は、日本を含む海外旅行に出かける人も増えており、国慶節はインバウンド需要のピークシーズンでもあります。2025年の8連休は、訪日観光客の増加も大いに期待されます。

    2025年 国慶節のポイントまとめ

    • 連休期間:10月1日(水)~10月8日(水)の8日間
    • 理由:国慶節と中秋節が重なった「スーパー黄金周(超级黄金周/chāojí huángjīnzhōu)」
    • 振替出勤日:9月28日(日)、10月11日(土) → 「振替出勤日(调休上班日/tiáoxiū shàngbān rì)」
    • 影響:交通・観光の大混雑、消費のピーク、訪日客増加の可能性大

    旅行を計画する人にとっても、ビジネスを考える人にとっても、2025年の国慶節は特別な意味を持つ連休になりそうです。

    香港の国慶節

    香港でも10月1日は「国慶節(國慶日/guókèng rì)」として祝日に定められています。
    ただし中国本土のように7日間の大型連休になるわけではなく、休みはその日1日だけ。いわゆる「黄金周(黄金周/huángjīnzhōu)」のような長期休暇はありません。

    それでも香港らしい祝い方はあります。毎年10月1日の夜には、ビクトリア・ハーバーで大規模な花火大会が開かれ、街は華やかな雰囲気に包まれます。海沿いの尖沙咀(チムサーチョイ)や中環(セントラル)には見物客が集まり、観光スポットとしても人気のイベントです。

    香港では、国慶節よりも中秋節やクリスマス、旧正月といった伝統的・国際的な祝日のほうが人々の生活に根づいている面があります。そのため国慶節は「一大連休」ではなく、1日の休暇と夜のイベントを楽しむ日という位置づけに近いといえるでしょう。

    旅行者にとっては「香港で花火を楽しめる特別なタイミング」でもあり、観光の予定に組み込みやすい日でもあります。

    マカオの国慶節

    マカオでも10月1日は「国慶節(國慶日/guókèng rì)」として祝われます。
    そして特徴的なのは、10月1日と2日の2日間が休みになる点です。香港より1日長く、ちょっとした連休として人々に親しまれています。

    観光都市マカオらしく、この時期にはさまざまなイベントが開催されます。特に有名なのが、国慶節花火大会(國慶煙花/guókèng yānhuā)。世界的に知られるカジノやリゾートを背景に打ち上げられる花火は迫力満点で、毎年多くの観光客が訪れます。マカオ半島やタイパ島から眺める夜空の光景は、香港とはまた違った趣があります。

    ただし、中国本土のような「黄金周(黄金周/huángjīnzhōu)」は存在せず、休暇日数も限定的です。そのため帰省や長期旅行に出るよりも、市内で花火やイベントを楽しむスタイルが一般的です。

    さらにマカオには、12月20日の「マカオ返還記念日(澳門回歸紀念日/àomén huíguī jìniàn rì)」という独自の祝日もあります。国慶節と並び、地域の歴史とアイデンティティを象徴する重要な日となっています。

    台湾の「雙十節」との違い

    台湾には中国本土と同じ「国慶節」という呼び名はなく、10月10日が「雙十節(雙十節/shuāngshí jié)」として国の建国記念日にあたります。

    その由来は、1911年10月10日に辛亥革命が始まったこと。これをきっかけに清朝が倒れ、翌年「中華民国」が成立しました。つまり台湾にとっての國慶日とは、「中華民国の誕生を祝う日」なのです。
    中国本土の10月1日=「中華人民共和国成立」とは、歴史的背景も政治的意味も大きく異なります。

    雙十節は台湾全土で祝われ、首都・台北では総統府前で大規模な記念式典や軍事パレードが行われます。夜には花火大会も開催され、テレビやネットで広く中継されます。
    休暇日数としては基本1日だけですが、この日を中心に各地でさまざまな文化イベントが開かれ、街は祝賀ムードに包まれます。

    日本からの旅行者にとっては、台湾独自の歴史やアイデンティティを感じられる貴重な機会です。10月上旬に台湾を訪れるなら、この雙十節に合わせて現地の雰囲気を体感してみるのもおすすめです。

    地域別の比較まとめ

    ここまで見てきたように、中国本土・香港・マカオ・台湾では「国慶節」の休暇制度や意味合いが大きく異なります。旅行やビジネスを考える際には、この違いを押さえておくことが大切です。

    地域祝日休暇日数特徴
    中国本土10月1日 国慶節(国庆节/guóqìng jié)2025年は8連休
    ※振替出勤日あり
    国内最大の旅行・消費シーズン
    香港10月1日 国慶節(國慶日/guókèng rì)1日夜にはビクトリア・ハーバーで花火大会
    マカオ10月1日・2日 国慶節(國慶日/guókèng rì)2日国慶節花火大会、観光都市らしい祝賀ムード
    台湾10月10日 雙十節(雙十節/shuāngshí jié)1日中華民国の建国を祝う日、台北で式典・パレード

    地域ごとの特徴を比べると、中国本土は「国民大移動」ともいえる一大イベントですが、香港やマカオは短めの休暇、台湾はそもそも別の日を祝うなど、それぞれの歴史と社会背景が反映されています。

    まとめ

    「国慶節」とひとことでいっても、中国本土・香港・マカオ・台湾では休暇の長さや祝う意味が大きく違います。

    中国本土では、1949年の建国を記念した10月1日の国慶節を中心に、**黄金周(huángjīn zhōu/黄金周)**と呼ばれる大型連休が設定され、国民大移動と消費のピークが訪れます。特に2025年は中秋節と重なることで、**スーパー黄金周(chāojí huángjīn zhōu/超级黄金周)**となり、8日間の休暇が生まれる特別な年です。

    一方、香港では10月1日が1日の祝日にすぎず、夜の花火大会が象徴的。マカオでは2日間の休暇となり、観光都市らしい祝賀ムードが広がります。そして台湾では、10月10日の「雙十節(shuāngshí jié/雙十節)」が国慶日にあたり、中華民国の建国を祝う日として全く別の歴史的意味を持っています。

    旅行やビジネスを考える際には、この違いを理解しておくことが大切です。
    例えば、訪日観光業界にとっては中国本土の国慶節はまさに最大のチャンス。一方で、台湾や香港、マカオからの旅行者は同じ時期に一斉に押し寄せるわけではありません。

    つまり、国慶節は「中華圏の多様性」がはっきり表れる祝日でもあるのです。
    日程や意味合いを知っておくことで、よりスムーズに旅行を楽しんだり、ビジネスのチャンスをつかんだりできるでしょう。

    関連記事  日本と中国のビジネススタイルの違いがマーケティング戦略に与える影響とは?