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代理買付けはもう商品の為に行き来する必要はなくなったのか?「PPbuyer」の海外のネット上小売店は近い将来代理購入者と末端の消費者を直接繋ぐことになる

代理買付けはもう商品の為に行き来する必要はなくなった?

PPbuyerの課題

「PPbuyer」は2015年に設立され代理買付けを始め、海外を行き来する人と末端の消費者を繋ぐために設立されました。しかし設立当初、売買のラインを確立している段階で、個人の消費市場を開拓していくのは難しい課題となっていました。

「PPbuyer」の創始者胡志栄が事業を開始した頃、既に代理買付けの市場は確立されており、新たにそこへ参入していくには決死の覚悟が必要でした。では、彼はどの様に平和的にこの分野に参入し現在のようなルートを作って行ったのでしょうか。この事業の基盤となるものは二つあり、一つは商品で、もう一つは顧客です。この両方のパイプがうまく繋がり、その量が増加することで代理買付けの事業は成長し、自ら確立されていくことになります。では、「PPbuyer」はどのように自らの高い目標をを達成するためにこの問題を解決していったのでしょうか。

課題への対応

まず、販売店―代理買付け―末端消費者と繋がるラインを、それぞれのブランドの商品のランクである程度分類することによって、今まで取引に何の秩序もなかった市場に「PPbuyer」は標準化されたネット上のルートを確立し提供しました。

代理買付けについて言えば、PPbuyer Proを通じてC末端の標準化された取引をすることを可能にしました。さらに、情報や資金、物流、アフターサービスなどもまとめて制御することが出来るようになりました。他にも代理買付け人たちにとってのメリットとして、これまで資金の工面や買付の為に費やす時間や運搬時に商品が紛失・破損を負担する必要も無くなりました。それは、販売店に直接買付けすることですべて解決されました。

またネット上の小売店側からすると、この代理買付けは「嬉しくもあり、憎くもある」状況だと言います。それは、顧客の購入価格が高くリピート率も高いので店の売り上げを向上させるが、一方で通常の営業や顧客に支障を来してしまうことがあるためです。

そこで、「PPbuyer」はより良い海外の販売ルートを作り上げることを目指して、海外のネット上の小売店を募集し販売ルートに取り入れることで、代理買付けをするのにブランドの商品を販売する店から直接消費者の手元に送り届けられるようにしました。このようにして代理買付けの役割が主に販売へと移り変わり、ネット上の小売店がただの発送元から商品を顧客に紹介し体験させるように移り変わりました。

日本での状況

今のところ、「PPbuyer」が主に力を発揮しているのは日本の市場であり、会社が公表しているところによると、既に14のブランドと1000件のネットの下で提携した店舗があり、1500のSKUを網羅し、累計1万5千回も利用されました。

また、もともとあった代理買付けとの差別化を図るため、「PPbuyer」は海外の小売店のリニューアルに着手しました。それは、日本の「PPbuyer」とネットで提携している店舗では商品の価格表示の下に特殊なQRコードを表示し、この商品は中国内への発送サービスが可能なことを提示するようにしました。代理買付けが買付けを行っている時にPPbuyer がAppを読み取ると、発送の時間や詳細な情報、また友達グループの中にアップすることも出来るようになりました。こうすることで何度も買付けの為に行き来する必要が無く、輸送時のリスクも減らし、また他の商品も集めて価格が最も低い時に購入することも出来るようになりました。また、多くの商品をまとめて代理購入しても法律上の政策に触れる心配もないという面の必要も満たしました。

これは、代理買付けが目的の人だけでなく、一般で立ち寄った旅行客も微信でQRコードを読み取ることによって直接購入することが出来、しかもその後の利用を期待することが出来ます。このようにして、小売店も新たな顧客の獲得をすることが出来て、これまでの代理買付けというものの敷居を低くするものとなりました。

当面の目標

胡志栄は海外の小売店やブランドに対して、「代理買付け人や旅行客が重要なキーオピニオンリーダーへと繋がっていく存在となっていて、販売と同時に商品と販売店を宣伝する社交グループへの口コミにも繋がっている」と説明をしました。また、代理買付け人と旅行客が作り上げるネット上の販売ルートと売り上げ高に応じて、「PPbuyer」はリアルタイムで小売店に情報をフィールドバックし、素早くレイアウトや宣伝の戦力に活かしていくことを目指していることも明らかにしました。

しかし当面の所、「PPbuyer」と提携しているブランドのほとんどの商品はメーカー品で、非メーカー品は依然として代理買付けに頼る必要があります。それで、胡志栄はメディアに対して「実際には非メーカー品の方が利潤が大きく、発送においてもスムーズで、代理買付け人はより多くの時間を商品に対して当てることが出来て、メーカー品と比較しても海外の小売店もブランドから高い満足を得ることができる」ということを伝えました。

他に、「PPbuyer」は中国内の化粧品店とネットの下で提携を結んでおり、そうした提携店で「PPbuyer」を体験できるようにも発展していて、既に中国の美容化粧品販売ブランドのSN’SUKIと十数店舗の体験店を持っています。そして、大量に高価な商品を扱う店では現物を準備する必要はなく、体験サンプルだけがあるようになっています。このように、化粧品店は「PPbuyer」を通して海外の店とネット上で提携し、顧客に商品を現実化させて届けることも、「PPbuyer」から商品を探して海外の店舗から送ってもらうことも可能になりました。メリットとしては、化粧品店が取り扱う商品と在庫が増えることによるストレスを無くし、一方では新しい顧客を同時に発掘していくことが期待できることです。

今後のPPbuyer

収益は今のところ、「PPbuyer」が商品を購入する顧客からは貿易手数料として1%、メーカーからは5~10%の使用料を目指し、他に最初の年会費や広告費を見込んでいます。その他、保険や物流、データ提供のサービス費用も増やしていく予定です。

日本以外に会社の計画では、2018年にヨーロッパとオーストラリアでも同様に開始し、中国内では100店舗程とネット提携して体験出来るようにしています。

「PPbuyer」は既に、「微店」に出店してエンジェル投資家からの融資も獲得しており、創始者と中心メンバーはインターネット上での共同経営者として経験を積んでいます。まもなくシードAラウンドの投資を受けられる見込みです。

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