インバウンド

訪日中国人旅行者のトレンド「アニメの聖地巡礼」

年々増加している訪日中国人旅行者の動向は爆買いムードも収まり、買物をする「モノ消費」ではなく、体験やサービスを楽しむ「コト消費」を求める人たちが多くなっており、今の訪日中国人旅行者には日本のアニメの聖地巡りがトレンドになっています。

訪日中国人の 聖地巡礼1位は「飛騨高山」

インターネット上の口コミ情報を収集・分析している「トレンドExpress」が、アニメなどの舞台を訪れる「聖地巡礼」を目的とした訪日中国人旅行者の動向分析結果を発表しました。口コミ数が最も多かったのは、大ヒット映画「君の名は」の舞台のモデルとなった「飛騨高山(岐阜県)」でした。この調査は「聖地」巡礼目的の中国人旅行者の増加を受けて実施したもので、中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」の2015年8月から今年7月末まで2年間の投稿で「聖地」に「行った・行きたい」などと書かれた投稿の転載件数で動向を分析したもの(ランキングの集計対象は昨年8月からの1年間)です。映画「君の名は」が昨年12月に中国でも公開されて、飛騨市内のJR駅や神社とか市の施設などにそっくりな場所が登場することから、下降トレンドだった飛騨高山は今年の「春節」前後に急上昇に転じてその後も同水準を維持しているといいます。

やはり「ジブリ作品」が人気

やはり中国でも「ジブリ作品」が人気で、2位は「三鷹の森ジブリ美術館」がある東京都三鷹市でした。3位はアニメ「夏目友人帳」の舞台モデルの一つになった熊本県八代市で、昨年は熊本地震を心配する投稿の急増により1位でしたが、今年はランクを落としたものの根強い人気を誇っています。聖地巡礼に関する口コミは夏に急増して10月1日の「国慶節」の連休まで増加する傾向があるといい、トレンドExpressでは「夏は学校の休みや卒業で多くの若者が旅に出ることを反映しており、聖地ブランドのターゲットは明らかに若者」と説明しています。

口コミ数ランキング上位10作品

順位(前年) 作品名 場所 転載数
1(--) 君の名は 飛騨高山(岐阜県) 4,893
2(--) ジブリ各作品 三鷹市(東京都) 2,893
3( 1) 夏目友人帳 八代市(熊本県) 1,782
4( 2) スラムダンク 鎌倉市(神奈川県) 1,452
5(11) 頭文字D 群馬県(赤城山など) 1,237
6( 8) 銀魂 京都 1,128
7(13) 名探偵コナン 大栄町(鳥取県) 902
8(--) ドラえもん 川崎市 891
9(--) ちびまる子ちゃん 清水市(静岡県) 777
10(--) 新世紀エヴァンゲリオン 箱根町(神奈川県) 763

※場所は投稿上の主な表記で大栄町は現在の北栄町、清水市は静岡市清水区です。

今回ランク入りしているアニメや映画を見てみると、日本では放映がかなり以前に終了しているものがほとんどですが、これらの作品は中国の動画サイトで公開されており、放映終了後であっても注目度が上昇していくという事情があるのでしょうか。アニメ映画などが初ランクインしていますが、このことからもテレビアニメだけでなく日本の映画への注目度の高さがうかがえます。

日本の四季が味わえるスポットにも注目!

訪日中国人旅行者の旅行ルートは比較的決められたルートをまわっていくのが一般的でゴルデンルートの東京大阪間の観光地に行き買い物するルートが主流とされていました。しかしながら、現在はそのような定番観光地以外の地域に訪れるケースも多く現れており、前記の「アニメの聖地巡礼」など旅行スタイルは多様化しています。たとえば、中国のポータルサイト「捜狐(ソーフー)」に掲載されている記事では、さまざまな日本観光の見所を紹介しており、中国文化の影響を受けた寺社仏閣がある京都府やテーマパーク、温泉、グルメに加え、日本の四季が味わえる桜、花火、紅葉なども取り上げられています。買物をする「モノ」よりも、体験やサービスで日本の「コト」を楽しもうと思っている人たちが多くなっています。スイスのチューリッヒに本拠を置く金融グループ「UBS」が行った調査では「中国人観光客が再び訪れたい国」の1位にはやはり日本が選出されており、半年以内に日本を訪れた中国人の46%が1年以内にもう一度日本に旅行する予定があるという結果がでています。日本のファンになった観光客が「アニメの聖地巡礼」のように二度三度と訪日するケースも増加していきそうです。

「訪れたい都道府県」では東京離れが

日本最大手の広告代理店「電通」では「ジャパンブランド調査」を実施していますが、2016年に東アジア4カ国(中国、香港、韓国、台湾)からの訪日観光客に「訪れたい都道府県」を聞いたところ、「北海道」が1位になっており東京離れが進んでいました。しかし、2017年の調査では東京がやや巻き返す結果になりました。東京では2020年に向けた再開発プロジェクトが進行しており、銀座にはエリア最大級の複合施設「GINZA SIX」がオープンしたばかりで、変わりゆく東京への期待感が高まっていることが裏付けられます。また、中国三大都市圏(北京・上海・広州)の人に聞いた「日本でやりたいこと」の順は「日本食を食べる」「自然・景勝地観光」「温泉入浴」「四季の体感(花見・紅葉・雪など)」で次に「ショッピング」となっており、やはりモノ消費よりもコト消費への意欲が高まっていることが分かります。

東アジア4カ国とASEANおよび欧州の「日本でやりたい旅行スタイル」としては「主要観光スポット周遊」が1位となっており冒頭の「聖地巡礼」もその現れのひとつでしょうか。今後も中国の動画サイトなどにアップされるアニメ映画などの「聖地巡礼」がブランディングに活用できる可能性を感じさせます。

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