インバウンド

訪日中国人インバウンド2017概況

訪日中国人観光客が増加の一途を辿る中、今年8月の訪日外国人数は、前年同月比20・9%増の247万8000人と8月の過去最高を更新し、中国人が初の80万人超えとなりました。日本政府観光局(JNTO)は「訪日外客統計」など多岐にわたる情報をホームページで公開しています。その中から「中国」に的を絞って3月~8月(6ヶ月間)における月毎の「市場動向」とJNTOの中国に対する「インバウンドプロモーション活動」を紹介します。

3月の市場動向とプロモーション活動

3月は、前年同月比2.2%増の509,000人で、3月として過去最高を記録。中国から欧州や北米、豪州等へ向かう一部航空券の価格が大きく下がり、特に欧州向けツアーと日本向けツアーとの価格差が縮まった結果などから、前年同月比で微増に留まった。そのような中、クルーズ需要が訪日需要を下支えしました。
◆中国最大のオンライン・トラベル・エージェント(OTA)であるC-Trip(オンライン旅行会社)と連携し、九州各県のホテル販促キャンペーンの第二弾を実施。3月6日~24日の期間中に同社のウェブサイトから九州各県のキャンペーン対象ホテルやJR九州パスを予約すると特別割引を受けられる同キャンペーンを通じ、合計約23,000人が対象ホテルやレールパスの割引クーポンをダウンロードしました。
◆JNTOと上海総領事館が事務局を務める本年第二回目のVJ推進会を3月22日に上海総領事館の多目的ホールで実施しました。片山総領事をはじめ45名の会員が参加して、JNTOの司会進行のもと情報交換がおこなわれました。
◆JNTOからは平成29年度のプロモーション方針を発表し、重点ディスティネーションとなる中部への送客や、親子旅行のプロモーションについて各会員に協力を求めました。
◆中国の旅行会社と桜などに関連する訪日ツアーの共同広告を各地で行いました。

4月の市場動向とプロモーション活動

4月は、前年同月比2.7%増の528,800人で、4月として過去最高を記録。クルーズによる訪日が訪日需要を下支えしているものの、航空座席供給量は微増に留まっており、訪日者数全体としては一桁台の伸び率 となりました。
◆4月20日~23日に上海市旅游局が主催する旅行博「上海世界旅游博覧会(SWTF)2017」に出展し、日本パビリオン出展者約30団体とともに、日本の観光魅力をPRしました。VJブースでは、日本観光に関する案内カウンターを設けたほか、多様なステージショーや、縁日体験コーナーなどを用意して来場者の訪日旅行意欲を喚起し、ステージでは旅行パワーブロガーによる東北旅行体験のトークショーや、会津の芸妓さんによる日本舞踊の披露など、様々なコンテンツを用意して昨今の東北地方の風評被害の払拭を目指しました。
◆旅行博開催前日の4月19日に、SWTF出展者を中心とした日本の観光関係者15団体、上海を中心とした現地旅行会社15社を集めて観光商談会を実施し、日中双方の旅行業関係者の交流の場を提供すると共に、訪日旅行商品の造成を促しました。

5月の市場動向とプロモーション活動

5月は、前年同月比2.0%増の517,100人で、5月として過去最高を記録。単月で50万人を超えたものの、伸び率は1桁台に留まりました。
◆5月22日~5月28日に、中国で影響力のあるウェブメディアやインフルエンサーを今年度の重点地域である「昇龍道エリア(※)」へ招請しました。招請にあわせて、中国で広く浸透しているSNS「微博(Weibo)」に「#升龙道轻奢之旅(昇龍道プチ贅沢な旅)」というハッシュタグページを作成し、被招請者には訪れた場所で撮影した動画や写真を投稿してもらいました。リアルタイムで情報を発信した結果、同ページの閲覧数は作成3日後に100万を超え、6月13日時点では610万に達し、非常に話題性のある効果的なプロモーションとなりました。最も人気が高かったのはA5ランクの飛騨牛に関する投稿で、「食」に対する関心の高さが窺えます。今後も、招請した有力メディアのウェブサイトや、インフルエンサーのSNSにおいて関連の情報が発信される予定です。
※「昇龍道エリア」:中部・北陸地方(富山・石川・福井・長野・岐阜・静岡・愛知・三重・滋賀)を龍に見立てた観光周遊ルート
◆5月25日に、厦門で福建省の旅行会社を対象とした訪日旅行セミナーを開催しました。セミナーでは、今年度のJNTO事業計画を説明すると共に、「昇龍道エリア」について「プチ贅沢な旅」というコンセプトのもと、同エリアならではの体験プログラムや食の魅力などを紹介しました。セミナーは6月以降も中国各地で実施する予定です。

6月の市場動向とプロモーション活動

6月は、前年同月比0.8%増の587,200人で、6月として過去最高を記録。前年は6月にあった端午節が今年は5月にずれたものの、査証発給要件の緩和や継続的な訪日旅行プロモーションの効果もありプラスの伸びを維持しました。
◆6月5日~10日に、中国全土の旅行会社から20名を昇龍道へ招請、ファムトリップ(現地施策ツアー)を実施し、最終日には名古屋で完全マッチング形式による商談会を行いました。
◆6月16日~18日に、北京の北京国家会議中心にて開催された旅行博「北京国際旅遊博覧会(BITE)」に出展し、パンフレットの配布やブースアトラクションを通じて北京の消費者へ向け日本の観光魅力をPRしました。
◆6月8日に成都、12日に上海、15日に北京、21日に南京、23日に武漢にて、中国の旅行会社向けにセミナーを実施しました。平成29年度におけるJNTOの事業計画を説明すると共に、「昇龍道エリア」について「プチ贅沢な旅」というコンセプトのもと、同エリアならではの体験プログラムや食の魅力などを紹介しました。

7月の市場動向とプロモーション活動

7月は、前年同月比6.8%増の780,800人で、7月として過去最高を記録。学校休暇の開始により家族旅行需要が高まったことに加えて、査証発給要件の緩和に伴う個人旅行者(FIT)の増加や継続的な訪日旅行プロモーションが訪日者数の増加を後押ししました。
◆7月21日に大連、24日に広州、26日に青島、27日に杭州にて、旅行会社向けセミナーを実施しました。平成29年度におけるJNTOの事業計画を説明するとともに、重点プロモーション地域である昇龍道の魅力をPRしました。
◆7月24日に広州、26日に青島、27日に杭州にて、日本旅行業協会(JATA)と共同でツアーオペレーターの品質認証制度に関する説明会を開催しました。現地の旅行会社に当該制度を紹介した他、説明会終了後は、認証登録企業との商談会を実施しました。
◆家族旅行需要の拡大を目的として、インフルエンサーを招請し、親子で楽しめる訪日旅行のプロモーション動画を撮影しました。撮影した動画は、今後JNTOウェブサイトで公開する予定です。

8月の市場動向とプロモーション活動

8月は、前年同月比21.1%増の819,700人で、全市場を通じて初めて80万人台となり、単月として過去最高を記録。査証発給要件の緩和に伴う個人旅行(FIT)の増加やクルーズ船の増加に加えて、継続的な訪日旅行プロモーションの効果が訪日者数の増加を後押ししました。
◆旅行先としての東北地方の認知度向上と、同エリアへの旅行検討層の増加を目的として、8月1日より、クイズに答えて正解すると東北往復航空券が当たる東北キャンペーンを開始し、「微信(WeChat)」や「微博(Weibo)」を通じて広くPRしました。
◆8月26日~27日に、仏山市にて消費者向けイベントを開催しました。ショッピングモール内にブースを設け、訪日旅行の魅力を発信するとともに、現地旅行会社の訪日旅行商品の予約・販売を促進しました。ブース内ではパンフレットの配布、訪日観光PR映像の放映、カウンターでの観光案内を行いました。また、浴衣体験や訪日旅行に関するクイズやゲーム(神経衰弱・ジグソーパズル)を実施しました。

2017年7・8月 東アジア4国訪日客数

(JNTO推計データより)

推計総数
2016年 2017年 伸率(%)
7月 7月
中国 731,386 780,800 6.8
韓国 447,008 644,000 44.1
台湾 397,002 446,600 12.5
香港 184,630 234,600 27.1
推計総数
2016年 2017年 伸率(%)
8月 8月
中国 676,966 819,700 21.1
韓国 458,927 620,900 35.3
台湾 333,242 377,800 13.4
香港 159,340 196,800 23.5
推計総数
2016年

1月~8月

2017年

1月~8月

伸率(%)
中国 4,484,836 4,882,200 8.9
韓国 3,288,839 4,660,800 41.7
台湾 2,886,058 3,112,400 7.8
香港 1,212,166 1,514,800 25.0

まとめ

依然として中国人訪日客は多いのですが、今年はそれに迫る勢いで韓国が急増しています(もともと韓国も多かったが今年の伸び率が大きい)。また先日、中国政府が訪日団体ツアーの販売を禁止する措置をとりました。日本企業の中国越境ECも進んで中国人観光客の爆買いは収まりつつあります。そして中国人観光客の需要は「モノ」から「コト」へと変わり、都市部での爆買いから地方の観光へと広がりをみせており、団体ツアーに代わって個人旅行者(FIT)が増加しています。中国政府による訪日団体ツアー販売禁止の影響は多少なりとも出るでしょうがその分FITの増加も見込まれ、このまま推移してくれるものと期待するところです。この紹介記事で日本政府観光局(JNTO)が如何にインバウンドへの取り組みを行っているかが、一部ではありますが垣間見ることが出来たことと思います。

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