中国 中国決済

日本人でも使える「Alipay(支付宝/アリペイ)」

中国では財布レスが進んで小さな店舗でも電子マネーでの支払いが主流になっており、今では、中国のモバイル電子決済市場は5.5兆ドル(約610兆円)に及び、米国の50倍以上の規模になっています。2017年6月20日に日本銀行が発表した調査レポートでは中国都市部のモバイル決済利用率は98.3%とのことで、そんななかで2016年のシェアはAlipayとWeChatPayで88%をしめており、中国旅行・中国出張・中国への赴任・中国留学など中国滞在の際にはモバイル決済サービスのAlipayとWeChatPayは必携です。

Alipay(支付宝)とは

「Alipay(支付宝)中国読みジーフーバオ」(以下“アリペイ”と記します)とは、インターネットショッピングモールのタオバオ(淘宝網)を運営する阿里巴巴集団(アリババ・グループ)のモバイル決済サービスで、グループ子会社のアント・フィナンシャルが2004年12月にサービスを開始しました。

中国では元来、クレジットカードがさほど浸透していませんでした。セキュリティや商習慣の違いから「銀聯デビットカード」が一般的には使われていましたが、そんな中、近年急激に普及したのがアリペイです。2013年にモバイル決済サービスの処理額が1500億ドル近くに達し、2015年のシェアは70%でした。2016年には同業他社のWeChat Pay(微信支付)のシェアが急伸したため50%に下がりましたが今も世界最大規模のモバイル決済を行っています。

利用登録者は約8億人にもなり、その圧倒的な取引量として1日の決済金額は200億元で1日の決済取引数は1億580万件にもなるとされています。日本では2017年1月よりローソンでサービスを開始して、リクルートライフスタイルの「モバイル決済 for Airレジ」にも対応しています。

アリペイの登録方法

中国本土にある銀行に口座を開設する必要があります。中国銀行や中国工商銀行は日本にも支店がありますが、日本の銀行と見なされるようで、日本の支店で開設した口座は使えないようです。
また、アリペイの登録方法として以下の方法とは別な方法も有るようなので当記事の末尾で紹介します。

<中国の銀行口座を開設>

口座開設に必要なもの
・パスポート
・中国でSMSが使える携帯電話番号(SIMは空港や街中のChina Mobileショップなどで購入可)
・中国国内の住所(ホテルでも可)
・6桁の暗証番号(事前に決めておく)
手順
1.受付で口座を開設したいと伝える(申込用紙をもらう)
2.申込用紙に記入する(パスポートを渡して大部分を書いてもらい、携帯番号や住所を自分で記入する)
3.6桁の暗証番号を聞かれるので端末で入力する
特に問題がなければ15分くらいで手続きが完了します。

<アプリをダウンロード>

まずはアプリをダウンロードしてください。アプリーチで「Alipay」を検索するとiPhoneアプリとAndroidアプリが同時に検索できます。

<アカウント情報を入力し登録>

まずは“ログインパスワード”と“支払いパスワード”を設定するので必要な方はメモを用意して下さい。
「登録」をタップして登録アカウントとなる携帯電話番号とログインパスワード(英数字組み合わせ)を入力します。ちなみに、日本の携帯番号を登録する際は日本の国番号(+81)に変更するのを忘れない様にしましょう。

「登録」をタップすると携帯番号の確認画面が出て来ますので「確認」をタップします。検証コードが送られて来るので検証コードを入力して「送信」をタップすればこれで登録完了です。ですが、これだけでは支付宝を使うことはできません。画面右下の「我的」をタップして次の画面の「设置」で支払いパスワード(6桁の数字)を設定します。

< 銀行口座を紐付ける>

次は、銀行口座の紐付けです。この設定をすれば銀行口座から直接アリペイにお金を入れることができます。設定のためにもう一度「我的」の画面に戻り「我的银行卡 添加」をタップします。銀行カード番号を入力後「下一歩」で今度は銀行に届け出た身分証情報を入力する様に求められます。私達(外国人)の場合はパスポートです。画面の「身分証明書」のところを、「パスポート」に変更して必要事項を入力して次へのボタンをタップします。そうすると再び携帯に簡易パスワードが送られてくるので入力して「下一歩」をタップしてこれで銀行口座の紐付けが完了です。

<本人確認情報を入力し送信>

本人確認を行います。「我的」の「残高」をタップして画面中央の青いボタンをタップ後「本人の銀行カードを認証する」をタップします。ここで注意点ですが「证件号」を「パスポート」に変更してください、どの身分証を使うか選択できます。パスポートは中国語で「护照」です。入力内容が確認されると登録完了です。

<銀行口座からチャージ>

入金は、もう一度「我的」の「残高」のところで「充值」をタップし、金額を入力してパスワードを入力すれば入金完了です。これで支付宝を使用することができます。(銀行口座に戻す場合は上限が20,000元/1回でそれを超えると0.1%%の手数料がかかります)

<銀行口座以外からのチャージ>

すでにアリペイを使っている知人に頼んで、現金を渡すなどをしてその知人から送金してもらう方法もあり、中国のホテルのフロントでお願いすると対応してくれる場合もあります。また、“支付鳥(tOriPay)“ (Alipay・WeChat Payへのチャージ代行)もあります。他には各地のコンビニに設置された「拉卡拉(ラカラ)」という端末からもチャージできます。

実名認証と年間利用限度額

前述でアリペイが利用できるようになりましたが、このままだとアリペイで利用できる合計額が僅かなため実用的ではありません。それは実名認証のランクによって年間利用限度額が決まっているからです。この実名認証には3つのランクがあり、それぞれのランクによって利用できる決済額が異なります。

<ランクⅠ:身分証明が1つの場合>

身分証明1点のみで実名認証されているモバイル決済アカウントは、「钱包」からの支払い額がアカウント開設後の累計額で1,000元に制限されます。

<ランクⅡ:身分証明が3つの場合>

3つの身分証明によって実名認証されたモバイル決済アカウントの「钱包」からの支払い額は年間10万元に制限されます。(現金化の利用はこの制限を受けません)

<ランクⅢ:身分証明5つ以上の場合>

5つ以上の身分証明で実名認証されたモバイル決済アカウントは、「钱包」による決済が年間20万元までを利用できます。(現金化の利用はこの制限を受けません)

前述の状態では身分証明が携帯電話と銀行口座の2つなので、この状態では1,000元しか支払いで使うことができません。そこでもう一つパスポートによる身分証明を行う必要があります。

実名認証のしかた

始めにログインをして「外籍」をタップします。次に、名前・パスポート番号・パスポートの写真・パスポートの入国日とビザの写真・住所・電話番号・認証番号を入力して「下一步」をタップします。
※ パスポートの写真は、必ず見開き1ページすべて映っているものをアップロードしてください。

次に、銀行を選択後「银行所在城市」で支店の地区を選択して最後にカード番号を入力して「下一步」をタップします。確認画面が出てきますので内容を確認して「确认信息并提交」をタップしてください。これで審査の開始となります。1~2日でアリペイから銀行に1元が振り込まれます。携帯に入金の連絡が来たら銀行のネットバンキングで振込金額を確認します。

次にアリペイにログインして「未认证」という認証画面にアクセスしてそこで「输入查询到的金额」をタップします。そして次のページで入金された金額を入力して「确认」をタップすると正式にアリペイの審査が始まり2日以内に審査が終わります。アリペイにログインして進捗状況を確認できますので「我的支付宝」にアクセスして青いラベルの文章をタップして実名認証が完了したという表示がでれば全て完了です。これで身分証明が3つになったので年間10万元まで利用できます。

よく利用される主な用途

中国本土の人と外国人では利用できるサービスに違いがあり、中国国外(日本)で提供されている支付宝の店頭決済は外国人(日本人)は利用できません。以下に、中国国内での用途を紹介します。

<実店舗などでの決済>

店舗などで決済する場合はお店により2通りの方法があります。
1つ目は、アリペイの「首页(ホーム)」から「付款(支払う)」をタップすると自分のアリペイのQRコードが出ますので、そのQRコードを店員さんに提示して店員さんが読み取り機でピッと読み込むと決済完了となります。

2つ目は、お店のレジ付近にアリペイ決済用のQRコードを紙などで提示してあるので、「首页(ホーム)」から「扫一扫(スキャン)」でQRコード読み取りのカメラが起動させQRコードを読み取れば決済完了です。

※補足:現在は紐付けられた銀行口座から直接引き落しも可能になっているようです。

<ネットショッピングでの決済>

タオバオなどネットショッピングした場合に支払いで「アリペイ決済」を選択して数字6ケタのパスワードを入力して完了(支払いの流れのとおりに進めばOK)。タオバオだけではなく他のショッピングモールでも利用可能ですが第3者決済サービスの競合関係があるので中国国内のすべてのショッピングサイトで使えるわけではありません。

<他人への送金>

アリペイの初期設定では携帯電話の番号(中国国内で契約した番号)がアリペイの口座番号代わりになっているので相手の携帯電話の番号さえわかれば簡単に送金ができます。

<対面支払い>

「当面付」機能で代金の支払い側と受け取り側の双方がそれら携帯2台を近づけて、電波で電子マネーを往来させ支払います。スピーディに決済できるため個々人の金銭のやりとりにも使用されています。

<割り勘支払い>

アリペイのアプリで金額を設定するとアリペイを利用している友人・知人に請求が届くので、請求を受けっとった相手はアリペイのアプリで承認をすれば支払いが完了します。

<投資信託(預金サービス)>

このサービスは「余額宝(ユアペイ)」と呼ばれるのですが、余額宝に預けているお金はネットショッピング利用時にすぐに使えて他の銀行への振込も可能です。そのお金は通常使わないときは余額宝に預けといてしかも銀行より高い利息をもらいながら、使いたいときいつでも引き出せる素敵な投資システムです。

<映画チケット>

地域を選んで、映画&映画館を選んで、次に座席を選んでそのままチケットが購入できます。

<宝くじ>

中国国内の宝くじやネットくじ等に対応しており、番号自動生成システムもあって、2元とかの少額かけもできます。

<航空チケット>

国内線だけではなく国際線も購入できます。地域、往復日付を選択して検索したら提供チケットの航空会社や時間、チケット価格一覧が表示され、詳細を見ると代理店一覧がありますのでタップしたら購入可能です。

<生活にかかわる費用>

公共料金はもちろん、交通違反の罰金支払いやケーブルテレビ、インタネット料金、マンションの管理費など様々な支払いにも使えます。

AliExpressのアカウント経由でのアリペイ登録

日本在住ならAliExpress(アリエクスプレス)のアカウント経由でアリペイ登録と、国際クレジットカード登録が可能なようです。Alipay も Aliexpress も実質的に同じ会社のサービスという位置づけでAlipay と Aliexpress は連携していることからこのような方法も可能なのでしょうか。

AliExpress 関連の記事「 Alipay(アリペイ)にクレジットカードを登録する手順をはじめから解説」に詳しく手順が解説されていますが、はたしてこれによってAliExpress以外での前記の様な利用もできるのか否かは筆者も分かりません、あくまでも参考として認識していただければと思います。

中国では公共料金、金融運用、携帯代へのチャージ、タクシー代金、航空チケット、映画やレストランの予約、病院の予約、海外送金などなど、日常生活で必要な様々なサービス代金をほとんどスマホの電子マネー決済アプリで支払うことが当たり前のようになっており、短期・長期に関わらず中国滞在ではスマホの電子マネー決済アプリは必需品です。

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