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「天使之橙」がシリーズBの融資4億元を調達、出来立ての食品を広く扱う半開放型の無人店舗をリリース

情報によると、搾りたてオレンジジュースの自動販売機「天使之橙(天使のオレンジ)」の運営会社である上海巨昴投資有限公司がシリーズBの融資4億元を獲得しました。リードインベスターは君聯資本(LEGEND CAPTAL)、愉悦資本(JOY CAPITAL)が共同で務めるほか、雲啓資本(YUNQI PARTNER)もこの投資に加わっています。

本サイトでは巨昴社のヒット商品である「天使之橙」について2度取り上げてきました。これは自社開発生産の設備を使って、手頃で便利、さらには生産情報のトレースまで可能な搾りたてオレンジジュースを消費者にお届けするというものです。天使之橙は現在までに176の都市や管轄地で3,000台以上が運用されており、全国での売り上げは毎月平均400万杯、年間のオレンジ使用量は4-5トンにも上ります。

巨昴の狙いは今やオレンジジュースにとどまりません。本ラウンドの融資と前後して維果部落(Vingoo)24時間無人店舗(出来立てのパンや弁当の販売設備)、維果部落ココナッツスタンド、維果部落レインボーアイスクリーム販売機という3種類の無人設備をリリースしたのです。これら新しい設備と天使之橙はそれぞれ単独設置できるだけでなく、いくつかを組み合わせて出来立て商品を前面に打ち出す24時間無人店舗として運用することも可能です。
では搾りたてオレンジジュース販売機の後に、なぜ24時間無人店舗なのでしょうか。そして新たな設備開発のアイディアや効率、安定性をいかにして確保しているのでしょうか。巨昴社のCEOである周祺氏にお話をうかがいました。

これからの無人店舗は出来立て商品中心

今年「無人コンビニ」がホットワードとなり、繽果盒子(BingoBox)、F5未来商店、小麦舗などのブランドが少なからずの融資を調達してきました。一見すると維果部落もこれらの無人コンビニに似ていますが、実際には大きく異なっています。
まず、多くの無人コンビニが既存コンビニのように工場加工の既製品を中心にラインナップしているのに対して、維果部落では出来立て商品と既製品の比率を8:2に設定して、出来立て商品の販売を前面に打ち出しています。この出来立て商品に目を付けた理由を、周祺氏は3つ挙げています。

 規格品の入手ルートが多岐にわたるようになり、この分野の販売では差別化と競争力の強化が困難になっていますが、維果部落はより多くのノウハウを必要とする出来立て商品と規格品の販売両方を扱うことができます。
 コンビニの発展戦略を観察すると、おでんや弁当、コービーなどの販売比率が大きくなっています。つまりコンビニは飲食強化の方向に進んでいるのです。
 消費者が求めているのはより便利でおいしい商品です。商品の調理過程や販売方法もスマート化が必要です。維果部落では事前予約に対応しており、自宅で朝食を予約すれば会社近くの無人店舗で焼き立てのパンが受け取れるようになっています。

以上の理由から、周祺氏が考えるこれからの無人店舗は出来立て商品をラインナップの中心にしたものです。維果部落の無人店舗では重力センサーや顔認証システムなどを採用し、パンやサラダ、フライドチキンなどの販売を行います。ユーザーはスマホをあたかもリモコンのように使い、待ち時間なく食事やコーヒータイムを楽しむことができるのです。

さらに異なる点として、一般的な無人コンビニが開放式の商品陳列棚と閉鎖型のボックス店舗を採用しているのに対して、維果部落は全く逆の閉鎖型陳列棚と半開放型の店舗を採用しているという点です。周祺氏によれば、このモデルにすることで二つの問題を解決できるということです。

閉鎖型の店舗にすると消防など安全面での制約が出てきますが、半開放型の店舗ならこれを回避することができます。さらに開放式の陳列棚の場合スタッフによる品出しと配列が必要ですが、維果部落の閉鎖型陳列棚は左側が冷蔵室、右側が陳列棚、中央上部が加熱、焼成などを行う食品調理室というアーチ構造で、システム制御により商品が冷蔵室から加熱エリアをへて右側の陳列棚へと自動で流れていくためスタッフは左側の冷蔵室に定期的に商品を補充するだけでよいのです。

この閉鎖型の商品ケースはニーズに応じて増減できるようモジュール化されており、サラダやフルーツなどの生鮮品のほかコンビニの人気商品であるパンやフライドチキン、おでんなどを販売することもできます。それ自体が一つの無人店舗であるだけでなく、新たに投入されたココナッツスタンドやレインボーアイスクリーム販売機、さらには天使之橙と自由に組み合わせることが可能なのです。

無人販売はほふく飛行、スピーディかつ地に足をつけて

スマート自動販売機の開発というレースにおいて、巨昴はずっと際立った存在となってきました。無人設備にまだ光が当たっていなかった5年前、周祺氏はすでに天使之橙の開発に着手しています。そして今や無人設備は増えましたが、出来立て商品の販売はまだわずかで、搾りたてオレンジジュースに至っては皆無に等しい状態です。その理由として、これまでこの分野のビジネスチャンスに目を付けた人がほとんどいなかったことと、出来立て商品特有の難しさがあげられます。

スマート自動販売機には既製品を販売するものと、引き立てコーヒーやアイスクリーム、搾りたてのジュースなど出来立てを販売するものの2タイプがあります。後者の場合は当然、高い技術や整ったサプライチェーンが必要ですし、ことにオレンジという生鮮品ではさらに高いレベルが求められます。こうして考えると、天使之橙は単なる自動販売機にとどまらず、そのものがオレンジジュース生産加工のすべてのプロセスを備えたいわば生産ラインなのです。

このような生産システムや出来立て商品の販売を強みとする巨昴がほかの食品分野にも事業を広げていくのはごく自然なことでしょう。新たに打ち出したココナッツスタンドでは、QRコードで決済してからココナッツを飲める状態で手にするまでにおよそ20-30秒しかかかりません。レインボーアイスクリーム販売機でもかかる時間は20-30秒ほどで、3種類のフレーバーから選べます。そしてこれら無人店舗はいわば商品ストック、加熱加工、販売、ディスプレイを一つにまとめた商品陳列ケースで、ニーズに合わせて自由に種類と数を組み合わせることができるのです。

では多岐にわたる無人設備とその特異な店舗設計はどのようにして開発されたのでしょうか。周祺氏によればイマジネーションが成功のカギだということです。無人店舗を設計する際に、まず消費者の求めているジャンルが何かを見極め、それから出来立て商品の販売を検討し、さらに既存のコンビニのネックをどのように解決できるかを考えます。現場で商品管理をするスタッフがいないわけですから、陳列棚の商品管理と在庫管理のスマート化が必要になりますし、出来立てを提供するためにオーブンの設置場所も考えなければならないという具合です。

もちろんイマジネーションさえあれば良いというわけではなく、市場の動向をしっかり把握していることや強い行動力も不可欠です。無人販売はほふく飛行であり、スピーディかつ地に足をつけて行うものだと周祺氏は述べています。

周祺氏によれば、巨昴が高効率かつ低コストで設備の研究開発に成功しているのは、設備全体のサプライチェーンを完全に掌握しているからだとのことです。原材料費のみで生産コストを抑える一方で、機械は加工時間の範囲内ですぐさま改善を図ることができます。

「私たちの会社には『護衛艦』と呼ばれるチームがあります。機械、電気回路開発、基礎開発、インターネット、工場生産、買い付けなど各部門の責任者から成るこのチーム内でひとたび問題が提起されると、関係部門が24時間以内に解決策を提出し、3日以内にその検証がなされ、その後すぐさま生産に反映されます。他社では2,3か月かかるような手直しを私たちなら15日でやってみせます。」

投資家の見方

本シリーズでリードインベスターを務める君聯資本と愉悦資本のプロジェクト責任者にもお話をうかがいました。
愉悦資本の劉二海氏によると、無人販売はこのところ急成長しているジャンルとはいえ巨昴は単にその上昇気流を追いかけているわけではなく、この分野ですでに5年以上の経験を積んでおり、次の3つの分野で大きくリードしているといいます。一つ目はすべて自社開発の設備なので知的財産権を持っており、市場の動向に合わせて迅速な調整が行える点です。二つ目は初期の「五個橙子(5つのオレンジ)」をはじめ5年の間にトライアンドエラーを繰り返しながら、生産、運営、サプライチェーンの各分野を成熟させてきたことです。そして三つ目は人材の層が厚くなり、さらには無人店舗の成長、モバイル決済の普及、健康志向の大きな流れにうまく乗れたことです。

小売業界にとってテクノロジーは非常に重要ですが、なにも重要なのはこれだけではありません。食品販売ではサプライチェーンやそのセレクトにおいても高いスキルが要求されます。この点で巨昴はサプライチェーンの川上に向かってすでに歩みを深めており、強力な商品スキルを身に着けているといえます。

君聯資本の王文龍氏によれば、天使之橙に代表される「無人製品加工」は新鮮な出来立て商品をその場で提供するという消費の新たな分野を切り開き、消費形態の変化と生産要素向上という大きな波にうまく順応したということです。モバイル決済やインターネット、モノのネットワークといったITインフラにおいては世界をリードしているものの、農業サプライチェーンやNFC生産、コールドチェーン物流など食品インフラに関しては後れを取っているという今の中国の特殊な状況の中で、今後さらに大きな発展のチャンスが見込めるはずです。

巨昴はエンドツーエンドの商品ルート一本化というスキルをものにしています。この先、異なる種類の設備や大型店舗の投入に伴い多様なコンビネーション形態やプラットフォームが生まれ、こうして社会全体で小売業界の新たな未来を切り開いていくようさらに多くの人々を招くものとなるはずです。

[原文]

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