昨年、アメリカのニューヨーク・タイムズでジョナ・M・ケッセル氏とポール・モズール氏によって作成されたビデオ「How China Is Changing Your Internet」が配信されました、中国のインターネットを客観的に描写したものであり、英語を聞き取れる方には是非とも一度視聴して欲しい一作です。以下はそのビデオと関連情報をもとにした記事です。

How China Is Changing Your Internet

ジョナ・M・ケッセルとポール・モズールによって(2016年8月)

<ジョナ・M・ケッセル>
Jonah M. Kesselは、ニューヨーク・タイムズ紙の撮影監督、映画監督、ビデオ・ジャーナリスト。彼の作品は、世界中の人権侵害、国際開発、人間の状態に焦点を当てており、解説ジャーナリズムでピューリッツァー賞を受賞したシリーズに貢献し、Robert F. Kennedy裁判官と人権報告賞、放送ジャーナリズムのためのエドウィンフープ外交賞を受賞し、アムネスティインターナショナルから複数の人権賞を受賞しました。
<ポール・モズール>
Paul Mozurは、香港に拠点を置くテクノロジー・レポーターです。アジア最大のハイテク企業に関する記事とともに、サイバーセキュリティ、新興インターネット文化、検閲、アジアにおける地政学と技術の交渉を扱っています。彼は2014年にニューヨークタイムズに加わる前に中国と台湾のウォールストリートジャーナルの記者でした。

「中国はモバイル技術の最先端である」しかし

「中国はシリコンバレーではなく、モバイル技術の最先端である」この言葉は、中国が世界のハイテク産業の方向性についてより大きな発言をする可能性があることを示唆しています。すでに中国では、世界中のどこよりもモバイル機器を使ってサービスの注文や決済とか、ビデオの視聴など様々なことを行っています。中国最大のインターネット企業は世界規模でアメリカに匹敵する企業ですし、技術調査会社ストラテチェリーの創設者であるベン・トンプソン氏は語っています「中国が米国をコピーしている騒動は、全てが真実なのではなく、モバイルでは逆のことだ、アメリカはしばしば中国をコピーする」と。アリババの淘宝網ショッピングアプリでは、食料品を購入したり、オンラインゲームのクレジットを購入したり、クーポンをスキャンしたり、近くの店舗で取引をすることもできますし、バイドゥのマッピングアプリケーションを使用すると、ユーザーはタクシーを呼び寄せたり、レストランやホテルを予約したり、料理を注文したり、映画のチケットを購入したり、近くのあらゆる店舗を見つけることができます。米国ではハイテク企業がアプリのシンプルさを重視していますが、その一方で中国では、アリババ、バイドゥ、テンセントの3大インターネット企業はできるだけ多くの機能を備えた単一のアプリを制作するために競争しており注目すべきことです。しかし、中国は依然として重要な分野で遅れており、その最も重要なハイエンドのサーバーとスーパーコンピュータは、しばしばアメリカの技術に依存しています。そして多くの中国人は決してパソコンを買ったことがなく、スマホが中国で6億人以上の人々が利用している初のコンピューティングデバイスなのです。

中国の巨人 VS アメリカの巨人

世界70カ国450都市以上で展開しているウーバー(自動車配車サービス)は自力で取り組んできた中国事業から事実上撤退しました。ライバルの滴滴出行(ディディチューシン)に中国の事業を売却したのです。米国をはじめ世界で急速に利用者を増やしてきましたが中国では通用しませんでした、中国の滴滴出行の存在が大きすぎたのです。過去数十年にわたり、アマゾン、フェースブック、グーグル、および他のアメリカの技術大手は、それぞれ世界を支配するための同様のシナリオに従ってきました。しかし、アメリカの巨人が世界最大のインターネット市場である中国の領域に侵入しようとしても結果的にほとんどが逃げ出しました。グーグルの代わりにバイドゥ、アマゾンの代わりにアリババ、そして フェースブックの代わりにWeChatの存在があり、不透明で絶えず変化する規制と文化的に違和感のあるジネス方法に悩まされたアメリカの企業は、一連の地元の巨人達の前に降参してしまうのです。世界には、バリアで閉ざされた中国のインターネット社会と、そして世界の残りの部分のインターネット社会があり、ネットワークは完全に別々の2つの領域に切り分けられているのです。グーグル、フェースブック、ツィッターなどの情報流入企業は、中国の検閲制度というバリアによって当初から足踏み状態でしたし、米国の全てのハイテク企業のうち中国で最も成功を収めたといえるアップル社でさえも、政治的ハードルの高さに苦慮しているのが実情です。

分離されたインターネット社会

上海に拠点を置く世界最大のクリエイティブプラットフォーム“Musical.ly”の共同設立者であるAlex Zhu氏は言っています「中国のインターネットは他の多くの地域で使用されているインターネットと根本的に異なる」と。北京が自国のインターネットを他の世界から隔離したことで、世界のインターネット社会は中国と他の国々の2つに分裂しており、フェースブックやウーバーのような米国のテクノロジー企業は中国市場を独占することができなくなり中国の事業を売却しました。中国のアリババ、バイドゥ、テンセントは世界最大級のインターネット企業に成長しましたが、ほとんどが国内企業に依存しています。中国国内では、タクシーを呼び寄せたり、医師の予約を予約したり、写真を共有したり、チャットしたりするなど、ほぼすべてを行うことができますが、しかし、その範囲は国内に限られる中国のインターネットサービスに依存しているため、海外へ行くにはバイドゥやテンセントのものではなくグーグルやフェースブックのプラットフォームや広告などのサービスを利用する必要があり、そのためにはもうひとつの世界へワープしなければなりません。「世界はひとつ」という言葉を耳にした記憶がありますがそれは理想郷なのでしょうか。

テンセント、アリババ、バイドゥの中国3大インターネット企業は全てアメリカのオフィスを開設しており、海外への足場を得るために投資や買収をしています。いずれこの3大インターネット企業を通じて、今の2分されたインターネット社会が融合する日が来ることを願ってやみません。

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