中国ビジネスといっても、限られた経営資源と時間の中で中国市場について研究して独自に展開することは多くの企業にとってはなかなかできることではありません。そこで中国Webマーケティングのソリューションを提供してくれるパートナーとの連携が必要になりますが、ある程度はSEM(検索エンジンマーケティング)の知識を持っておかなければ「良いパートナー」を探せません、そこでSEMの知識として“LPO”を取り上げてみました。
SEMとは
SEMとはSearch Engine Marketingの略称です、これはWebマーケティング手法の全般を意味する言葉で殆どがSEO対策(検索エンジン最適化)とリスティング広告 (検索連動型広告)を取り上げて説明されています。そのためかLPOという重要なポイントもあるのにSEMの説明に取り上げられることが少ないためかあまり知られていません。“SEO対策”とは検索結果画面で上位に表示されるようにするための手法で、“リスティング広告”はユーザーが検索エンジンで検索したキーワードに関連した広告を検索結果画面に表示し、クリックすると広告詳細画面が出ます。画面の上部や右側に表示されクリックされる毎に広告主に課金される仕組みです。このSEO対策とリスティング広告はもちろん重要なのですが、それ故にご存知の方も多いことと思いますので詳細は割愛させていただくことにして、もう一つのポイントとなる“LPO”について概略を説明いたします。
“LPO”とは
SEO対策はマーケティング分野以外でも用いられているので世間で良く知られていますが、LPOという言葉はあまり知られておりません。SEO対策は検索結果のトップページを重視しますが、LPOはLanding Page Optimization(ランディングページ最適化)の略称で、最初に訪れるページ(ランディングページ)を工夫することでコンバージョンアップ(成果向上)させる手法です。自サイトに訪問した人を他サイトへ逃さずに自サイト内で最終的に商品購入や会員登録まで導くテクニックです。これは狙ったキーワードごとにユーザーのニーズに合わせて“ランディングページ”を用意して、必ずしもトップページではなくてユーザーが興味のあるページからアクセスしてもらうのが狙いです。
SEO対策+LPO対策が成功のカギ
ユーザーは最初に到達したサイトが目的の情報をもったサイトかどうか判断してそのサイトに目的の情報がない場合は一旦検索結果画面や検索ページに戻って他のサイトを探します、それではせっかく自サイトにアクセスしてもらったのに販売機会損失が生じます、すなわちライバルサイトに取られてしまう可能性が高くなるのです。そこで、せっかくアクセスしてくれたユーザーに自サイト内の目的の該当ページに誘導することにより、他のサイトへの流出を防ぐ確率を増やすのです。ましてやリスティング広告ではクリックされれば課金されるために成約が無くても広告費用がかかります。そこでより少ないコストで大きな成果を上げるのと販売機会損失を無くすためにもLPO対策が重要になってくるのです。ライバルサイトに負けないためにはSEO対策だけでなくLPO対策も重要なのは日本国内ばかりでなく中国Webマーケティングにおいても同じですが、中国人の気質に合わせたランディングページの作成が必要であり、日本流では功を制しません。
ソリューションパートナー選びでライバルに勝つ
Webマーケティングでオリジナルサイトを運営するとしても、ほとんどの場合がソリューションパートナー任せになるケースが多く、サイト構築の他にリスティング広告やSEO対策までを依頼してその企画は完結したと思われがちですが、ライバルと同じ事をやっても勝ち組にはなれません。ソリューションパートナーに任せるにしてもリスティング広告とSEO対策だけに留まらずにランディングページの作成はもちろんコンバージョン率の計測・フォローまで確かな“LPO対策”も提案・提供してくれるようなパートナーを選択することがライバルに負けないための戦略とも言えます。
どのような企業でも自社にとって難しいこと苦手なことはその道のプロのソリューションを利用する方が確実で資金も無駄にせずに済みます、だからと言ってその事案におけるある程度の知識を習得しておかなければ、ソリューションパートナーとの話をスムーズに進められませんし、後々に「こんなはずじゃなかった」ということにもなりかねません。そのためにもこの記事がお役に立てれば幸いです。