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トランプ氏が次期大統領に、世界への影響は?

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アメリカ大統領選が11月9日(日本時間)に開票され、共和党候補のドナルド・トランプ氏(70)が下馬評を覆して民主党候補のヒラリー・クリントン氏(69)を破り、第45代アメリカ大統領の座を勝ち取った。

当初はクリントン氏が優勢と言われていた今回の米大統領選挙だったが、経済市場の予想に反してトランプ氏が優勢になるにつれて株価と為替は大きく下落した。東京外国為替市場では一時、1ドル101円前半までドル安が進み、ドル安・円高を背景に日経平均株価も1000円を超える暴落となり、一時的に株価、為替共にイギリスのEU離脱の国民投票と同じ流れとなった。だが、トランプ氏の当選が確実になったことでドル買戻しの動きが強まり、状況が一転して11日に1ドル107円手前まで上昇した。当選から一週間以上たった今でもドル高・円安の状況が続いているが、これは期待感から買われているドル円相場ではないかという見方もある。

大統領選に立候補した当初から数々の暴言や過激な政策に注目を集めたトランプ氏の言動に不信感や不快感を抱く人はアメリカ国内だけではなく、日本を含め海外にも少なくない。そんな中で初めからトランプ氏の当選を喜ぶ人々もいる、それは中国人だ。理由は簡単で、ベテラン政治家であるクリントン氏は過去に様々な場面で中国に対して強い態度と発言をして来た。一方、政治素人のトランプ氏はこう言った「過去」はない。確かに、選挙中にトランプ氏は数々の人種差別や宗教差別の暴言をばら撒いて、白人至上主義者の傾向も見られる。ただ、これらは単なる政治パフォーマンスに過ぎず、いざ大統領の座に座った場合は功利主義の一面を見せる可能性もある。確実に自分とベクトルが違うクリントン氏を支持するよりも極端の発言はするが、まだ未知数であるトランプ氏の政策に賭けたい点においては、中国人の気持ちはアメリカのトランプ氏の支持者と同じかもしれない。

トランプ氏が選挙中の主張に中国に有利と思われるのは日韓に対し米軍駐留経費全額負担の要求とTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の離脱だ。米軍駐留経費の全額負担に関しては、日韓からの反発は容易に想像できることから、ただのパフォーマンスの可能性も高い。ただし、選挙中に繰り返し主張すること自体が日韓政府・国民の不信感を買うことになる。一度失った信頼感を取り戻すのは容易なことではない。

また、TPPは関税の撤廃により加盟国間の貿易の自由化を促進し、加盟国間の貿易の活発化やグローバル化の進展によるGDPの成長が見込まれる。もしTTPが実現すれば、アメリカは加盟国への経済的影響力の拡大も強まる。同時に、世界GDPの40%以上を占める巨大な経済圏を作ることで中国を牽制することも期待できる。そのため、TPPの発効はオバマ政権の一番重要な政策ともいわれている。しかし、トランプ氏は、関税引き下げは、国内企業が生産拠点を加盟国に移転する動きを加速させる要因になるではないと訴えた。アメリカの雇用を回復させるため、TPPからの脱退はそのファーストステップと言えるかもしれない。トランプ氏は当選後に過激な発言を控えている中、TPP離脱の発言については変えるつもりはないようだ。そのため、各国の政府もTPP発効が困難と見通している。安倍首相も15日の参議院環太平洋経済連携協定(TPP)特別委員会でTPPの発行に期待する意思を示しながら、経済政策の中心を中国が主導している東アジア地域包括的経済連携(RCEP)に移る可能性を指摘した。このままTTP発効が絶望的になれば、米国が参加しないRCEPなどを通じて中国との結び付きを強める国が増えそうだ。

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