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中国のEC最大手“アリババ”の快進撃

「中国ネット通販アリババが高級車の自販機設置」これは日本経済新聞電子版(2017/8/4 15:33)の見出しです。冒頭で「清涼飲料水にたばこ、そしてまっさらのマセラティ。中国のアリババ集団は車の購入を、缶コーラを買うくらい気軽なものにすると約束し、自動販売機事業を拡大している。」と報じています。そこでこのアリババの動向を探ってみました。

記事の一部 詳細

来年設置予定の巨大な自動販売機は、中国の大量消費主義と即座に手に入れる喜びという時代精神の象徴だ。利用者がスマートフォンで車を閲覧して購入ボタンを押すと、高くそびえる展示タワーから車が地上階に吐き出されるしくみだ。同社のネット通販サイト「天猫(Tモール)」の自動車部門のゼネラルマネジャーは、ネットで車を買う時代が訪れたと語った。同社は、オンラインショッピングに物理的な店舗での販売を融合させることで、消費者の選択肢を広げると同時に、データをより多く集めて照合しさらなる購入につなげるなど、あらゆる部門で小売りモデルをリードしている。車を自販機で販売するのは同社がはじめてではない・・・。アリババは自販機を融資(機能)や購入者の信用情報データを備えた同社の“エコシステム”につなげる計画だ。アリババの信用評価システム「芝麻信用」で必要な要件を満たした購入者は10%の頭金を支払えば、購入して乗って帰ることができ、残金は同社の電子決済システム「支付宝(アリペイ)」で毎月分割返済する。利用者らはこの概念を受け入れているようだ。
※エコシステム(ecosystem)
複数の企業がパートナーシップを組み、互いの技術や資本を生かしながら、開発業者・代理店・販売店・宣伝媒体、さらには消費者や社会を巻き込み、業界の枠や国境を超えて広く共存共栄していく仕組み。

アリババの自動車部門

アリババは「伊マセラティは天猫の“フラッシュセール”(期間限定の特価セール)で18秒間に100台売れ、伊アルファロメオも類似のセールで33秒間に350台売った」と語っています。シンガポールの中古車販売会社アウトバーン・モーターズが2016年12月に15階建てのショールームを設け、これを「最大の高級車の自動販売機」と呼びました、そして米カーバナはテネシー州とテキサス州にこれより小さなものを作りましたが、今回のアリババの高級車自販機設置はそれを真似たものではなさそうです。上海GM、独BMWミニ、英ジャガーランドローバーも天猫を通して顧客をディーラーに誘導するなど、他のメーカーも天猫を活用した販売強化を進めており、日本のホンダは中国総販売台数の約3割が天猫を経由しているといいます。中国内陸部などのディーラーの整備が遅れている地域ではコールセンターを通じた事実上の無店舗販売が6割を占めることから、自動車業界ではアリババの事例のように“IoT”化による新車直販システムの構築が進められています。このIoT化の行く先にはソフトバンクやアップルといったIT企業が車を売る時代がくるやも知れません。
※IoT(Internet of Things : モノのインターネット)
従来は主にパソコンやサーバー、プリンタ等のIT関連機器が接続されていたインターネットにそれ以外の様々なモノ(例えばデジタル情報家電)を接続することを意味します

市場規模の拡大は確実

アリババは中国内でC2Cの「淘宝網(タオバオ)」やB2Cの「天猫(Tモール)」、国外企業向けの越境ECモール「天猫国際(Tモールグローバル)」などの各サービスの年間購入者数の合計は4億2300万人にもなるといいます。昨年、アリババのジャック・マー会長は「アリババを止めるものはない」と明言し、同社のマギー・ウー最高財務責任者もまた2016年6月15日に行った投資家向け説明会で、アリババのネット通販の総取引額(GMW)は2020年までにまでに現在の3兆900億元から約6兆元(約95兆3,300億円)に倍増すると述べています。中国のネット小売業界のエコシステムは利益性が高く、利幅の伸びも記録を更新し続けており、中国のネット通販市場の規模は2013年には米国を超えています。今後も拡大が続けば、アリババは日本と米英独の4か国を合わせた規模に匹敵する市場において事業を展開していくことになるのです。

アリババの本音?

アリババのジャック・マー会長は、今年になって6月20日に米デトロイトでアリババが開催した中小企業向けフォーラムでこう語っています「アリババはアマゾンのようなECだけを行う企業になるのではなく、ECの基盤を小規模事業者に提供していきたい、米国でアマゾンに対抗しようとしているのではない」また「米国の中小企業にとって中国は最大のチャンスだ。逃す手はない」と、そしてフォーラムに出席した米貨物運送大手のユナイテッド・パーセル・サービスのデビッド・アブニー最高経営責任者は「中国の年間輸出入総額は4兆ドル(約445兆円)に達しており、グローバル貿易の重要な一部になっている」と指摘して「米国企業はこの膨大な市場を見過ごすべきではない」とし、「中国市場に進出する企業は現地の風習や習慣をよく知り、尊重する必要もある」と語っています。

米デトロイトでのフォーラムの内容は日本企業もそのまま受け止めるべきか否かは別にして、デビッド・アブニーCEOの「中国市場に進出する企業は現地の風習や習慣をよく知り・・・」のくだりは的を射ており、中国市場をよく研究し尽くした証と言えるのではないでしょうか。

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