インバウンド

「爆買いからミルやコトへ訪日中国人の日本での変化に迫る」

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ほとんどの日本人が一度は必ず聞いたことがある「爆買い」という言葉。
2015年の流行語大賞にも選ばれたこの「爆買い」という言葉は、
その当時に羅怡文 氏(ラオックス代表取締役社長)が言った一言から始まり、
今では中国からの訪日旅行者の大量購買行動によって生じる利益を日本企業にとっても自社の利益を確保する為のビジネスチャンスととらえており、
毎年中国の旧正月にあたる春節には多くの中国人旅行者の訪日が日本のニュース番組でも大々的に報道されていましたが、
しかし、この爆買いにも変化が生まれていて、「爆買い」という言葉自体もすでに過去のモノとなって来ているようです。
一体、どの様に変化してきているのか?
ここで迫っていこうと思います。

そもそも「爆買い」とは?

「爆買い」とは、一度に大量の物を購入することを表す俗語で、
主に来日した中国人観光客が大量に商品を購買する行為を形容する事に用いられ、2014年頃に定着したといわれています。
※ちなみに中国語では「爆买(bào mǎi)」と言い、(バオマイ)と発音します。
2015年の春節休暇に中国人観光客が日本を訪れ高級ブランド品や高額な電化製品を筆頭に赤ちゃん用のおむつや粉ミルクなどの子供向けの商品にいたるまで様々な商品を大量に買い込む様子を「爆買い」と表現して、多くの日本メディアが取り上げた事で日本中でも知る事となり、
中国側のメディアの報道によるところでは2015年の春節期間中に日本を訪れた中国人観光客は45万人にのぼり、消費額は66億元(日本円で1140億円)を記録したという事です。

「爆買い」する訪日中国人が減っている?

諸外国から日本を訪れる外国人旅行者は年々増加してきています。
2017年の4月までの日本政府観光局(JNTO)の統計によると911万6000人の外国人旅行者が日本に訪れていて、
そのうちの52万8800人(全体の約23%)が中国からの訪日客です。
この中国からの訪日客数だけを見ると減っている様には見えませんが、
2017年4月時点の統計では1月と3月はともに中国人旅行者の方が多いですが、
2月と4月の統計では以外と思われるかもしれませんが韓国人旅行者の訪日の方が多いのです。
数字で見ていくと中国からの訪日客数は1月630570人、2月509090人、3月509000人、4月528800人と多いように見えますが、
韓国人旅行者の訪日客数は、1月625425人、2月599745人、3月488400人、4月554600人となっています。
4月時点の累計でみても中国人旅行者数が2177500人(伸率9.6%)に対して
韓国人旅行者数は2268200人(伸率30.8%)という数字が出ています。
中国からの観光客がたくさんの商品を買い求める姿をニュースなどで今まではよく取り上げられていましたが、実はこの「爆買い」と形容される
一連の訪日中国人旅行者の購買行動自体が減少傾向になってきているのです。

中国人旅行者による「爆買い」を支えていたものとは?

中国人旅行者の訪日が伸び悩んでいるとはいえ、中国の春節時期になる中国人旅行者による「爆買い」の今までのイメージがあるので、やはり日本の企業としては収益確保の期待が膨らんでしまう時期ですが、
この「爆買い」の動機部分に関しては意外と知られていません。
中国人の「爆買い」を支えていたといわれる大きな要因は2つあり、
「為替レートが元高・円安になっていること」
「日本の高品質・高性能の商品を買いたいという強い意欲があること」
この2つが主だった理由に挙げられていました。
「爆買い」と言われる中国人旅行者の大量購入行為では当然商品購入に際して代金を支払うわけですが、
観光庁の訪日外国人消費動向調査によれば
2015年の訪日中国人の一人あたりの買い物代は16万9,260円でしたが、
2016年には12万5,670円と、わずか1年で約4万円も減っています。
これも為替レートの影響が大きいといわれています。
2015年為替レート(円/人民元)では、2015年7月~9月19.72人民元だったのに対して
2016年7月~9月では15.41人民元と大きな為替の変動があり、その差はマイナス21.9%と記録されています。
では何故、為替レートの変動が大きく影響しているかというと、
簡単にいうと「購入する商品の割安感が減った」という事です。
為替レートが元高・円安であれば日本で購入して中国に持ち帰った方が購入費用も安く済むので日本国内での大量購入を加速させていましたが、
元安・円高の影響で購入する商品に対しての割安感が減り、日本で購入する事を控える事が増えたと言えると思います。

では「爆買い」を控えた訪日中国人が買い物以外の何で消費しているのか?

「爆買い」が減少傾向にあると聞いて思い浮かべるのは、訪日中国人旅行者の減少ではないか?と思う人もいるかも知れませんが、
むしろ逆で訪日中国人旅行者数に関しては2015年よりも2016年の方が中国人旅行者の総旅行者数は増加しています。
観光庁の訪日外国人消費動向調査によれば2015年7月~9月の訪日中国人旅行者数は165万9568人だったのに対して、
2016年7月~9月では193万686人と増加しています。
では、中国人旅行者は日本に滞在している間に何に対してお金を使っているのでしょうか?
これが最近よく言われている「モノ(物)」 から「ミル(見る)」「コト(事)」への消費の変化という事です。
「モノ(物)」とは「爆買い」と形容される大量商品購入行為ですが、
「ミル(見る)」や「コト(事)」とは、「体験・経験・サービス」です。
この「体験・経験・サービス」とは何かというと、
美容やエステなど女性の美しさを追求する事が目的の旅行や、
寿司や焼き肉・割烹や精進料理など日本の代表的な食事を楽しむグルメツアー、
日本のメイン市場とされる東京や大阪などではなく、
他の県などでその地域の独自の文化を体験するツアーなども人気のようです。
そう言われれば2015年よりも2016年・2017年の方が東京・大阪など以外の地域で春慶の時期に中国人旅行者を見かける事が増えたと思いませんか?
三重県の伊勢神宮や広島県の厳島神社などの地方の神社は人気が高いようで、
古いものを知り、今まで感じた事のない新しい感情に出会うという体験や経験という「モノ」には変えられない「ミル」や「コト」に興味が移ってきているという事です。

まとめ

爆買いのブームが下火になってきたとはいえ、訪日外国人は依然増加傾向にあり、今後もさらに増加することが予測されています。
最近は訪日外国人の宿泊方法についてAirbnb(エアビーアンドビー)のような「民泊」が話題となっていますが、
東京・大阪・名古屋などの主要都市のホテルや旅館なども年々外国人旅行者が利用しやすい様に整備したり楽しめるような趣向を凝らしたりと、
様々な創意工夫をして外国人旅行客の集客を集めています。
2020年には東京オリンピックも開催される事も決定しているので
今後の訪日外国人の「旅行の形」に少なからず影響を与えるのかもしれません。訪日外国人旅行者の彼らは日本という国に何を期待して訪れているのか?という事を把握することが大切なのではないかと思われます。
人には好奇心というものあり、見たことのないものや経験したことがない未体験や未知のモノやコトに興味を抱くものです。
これは日本人も中国人も、もっと言えば世界中の人の共通点です。
自分たちが取り扱う商品や飲食、サービスの提供などに関して、
訪日中国人旅行者がこれまで体験したことのない「初体験」となるように紹介することが必須であり、
また質の高い商品やサービスの良さをできるだけ中国人の価値に合わせて伝える事・伝わる様にする事が必要になってきているのではないでしょうか。

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