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中国は世界に先駆けてVR直播(ライブ放送)時代に突入、発展の条件は整い過ぎている?

直播(ライブ放送)といえば、以前なら、ラジオ放送、テレビ放送を指した。これにインターネットの視聴覚プラットフォームが加わり、近年猛然と発展し始めた。中国では、ネット界の話題を独占しているといってよい。ただし、これらはあくまで2Dの世界にとどまる。さらに、その先を見据えた動きも盛んになった。それはVR/AR(仮想現実/拡張現実)である。分析記事から、直播の近未来を展望してみよう。

直播ユーザー数、実は頭打ち

CNNIC(中国互聯網絡信息中心)の「第44次中国互聯網絡発展状況統計報告」によれば、2019年6月、中国のインターネット直播(ライブ放送)ユーザー規模は、4億3300万人、2018年末に比べ3646万人増加した。これは全ネットユーザーの50.7%を占める。あらゆる出自のアプリが、直播に乗り出し、正しく百花繚乱の様相だ。

しかし、有力な網紅(インフルエンサー、KOL)の動向など、話題の豊富さに比べ、ユーザー数は増勢基調というわけではなく、むしろ頭打ち感が強い。ユーザー数は2017年末の4億2209万人、2018年6月末4億2503万人、2018年末3億9676万人と、一進一退を繰り返していた。コンテンツの拡充は緊急課題なのである。

VRコンテンツの特徴

VRの導入は最も手っ取り早いコンテンツ拡充の手段だ。その特徴は

1 臨場感―テレビでライブ放送を見る場合、2.5~3メートルの距離で視角は30度である。これに対し、現在主流のVRゴーグルは、110度をカバーする。受動的な映像ではない。

2 真実性―3D映像技術による立体化は、より真実に近い映像体験を提供する。

3 敏捷性―ヘッドマウント式VR端末は、映像に没入できるとともに、モバイル的利便性が高い。従来端末にはない手足の自由さは、新しい体験プラットフォームだ。

4 双方向性―VRライブ視聴では、ハンドル操作や、識別モード切替などにより、娯楽性や、双方向性が楽しめる。

VR産業発展のネックは、コンテンツの内容、数量ともに不足していることだ。高品質のゲームなども全く不足している。その原因は

1 360度VR―固定されたシーンの物語コンテンツの場合、プロットに従って視覚の焦点を変更するのは非常に難しい。画面の揺れの制御、シーンの切替えも同様。

2 CGまたは強力な双方向型コンテンツを制作した場合、制作時間が長く、高コスト。

そのため、ライブコンテンツへの期待が高まる。

1 スポーツイベント、バラエティーショー、記者会見などのライブイベント。

2 1にVRマルチカメラ機器が装備されていれば、そのままVRライブコンテンツに同期する。

3 ライブイベントにはファンが多く、料金支払いには寛容のため、商品化しやすい。

等の特徴がある。

今後の見通し

データ関連会社、塞迪顧問が発表した「2018年VR/AR市場数居」によれば、中国のVR/AR市場規模は80億1000万元(1230億円)前年比76.5%増だった。内訳は

ゲーム    28億6000万元
ビデオ視聴  16億3000万元
ライブ放送  9億元
不動産    5億6000万元  
教 育    5億3000万元
医 療    3億6000万元
旅 行    2億1000万元

ライブは11.2%を占め3位である。今後は

2018年   9億元
2019年   16億7000万元
2020年   32億1000万元
2021年   64億3000万元

倍々に急増すると期待されている。

まとめ

専門サイト「青亭網」の統計によれば、2019年、全世界のAR/VR関連投資規模は23億4000万ドル、前年比36%も下降した。ただし中国は11億6500万ドル、全世界の50%に近い。こうして見ると、中国はAR/VR研究のメッカであり、分析もしっかり行い、ライブの実需も極めて高い。発展の条件は何もかも揃っている。AR/VRの新時代をリードするのは、間違いなさそうである。

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