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新型肺炎⑧ 武漢の防疫体制は、無人オペレーションの壮大な実験場に、テクノロジーの近未来が見えてきた?

新型肺炎の防疫体制は、市民生活を大きく制約している。その一方、各方面に強力なイノベーションを促してもいる。終息後の中国社会は面目を一新する可能性がある。それらの議論はすでに白熱化している。ここでは無人オペレーションにスポットを当てて見よう。非接触がキーワードとなり、無人技術は、これまでにない大きな関心を集めた。

武漢、無人特殊車の活躍

1月23日、武漢は封鎖された。それ以来市内では、公共施設や関連人員の安全と秩序維持のため、無人巡邏車が、警備任務に着いた。2019年10月の武漢軍人運動会(Military Worrld Games)でホテルや会場の巡邏をした実績を持つ。このAimo無人巡邏車は、レーダー、超音波レーダー、三目視覚(Trinocular Stereo Vision)など20を超すセンサーを持ち、1回の充電で8時間、巡航速度5~15キロで巡回できる。これはレベル4クラスの自動運転である。武漢には、V2Xや5Gのインフラがあったため、実現した。

また中国郵政の自主開発した、智能無人投逓(郵便集配)車も、武漢で重要な働きをしている。最高時速15キロ、一回で200キロまで集配し、30個の私書箱まである優れモノだ。

またバイドゥ(百度)は、提携パートナー「新石器無人車」と開発した無人小型物流車を武漢に投入した。清掃や消毒等の任務にあたる。この車は、北京の隔離病棟でも使用されている。バイドゥはこれらを、無償で提供した。

無人配送ロボット、隔離病棟の主役に

無人配送ロボットは、各地の隔離病棟において大活躍を始めた。

例えば広東省の人民医院は、無人運転技術を集成した2台のロボットを導入した。“彼ら”は、自らドアを開閉し、エレベーターに乗り、障害物を回避する。薬や食事を配送し、医療廃棄物の回収にも当たり、医療関係者の感染リスクを低下させている。

杭州市第一病院でも ロボットが隔離病棟への配膳や、医療廃棄物の収集を担当しているる。病室間は自由に行き来し、隔離病棟無接触配送モデルの確立を目指す。

震源地・武漢でも、突貫工事で完成した「火神山病院」においてOrion Star社のロボット「豹小逓」が、同じように第一線で活躍している。

無接触配送

無人配送車は一般の宅配へも進出、存在感を増している。中国では湖北省を中心に、少なくない地区または社区(コミュニティ)が封鎖された。宅配便やフードデリバリーのドライバーは、これらの外で待つしかない。

1月26日、フードデリバリーの美団外売は、全国初の“無接触配送サービス”を立ち上げた。その後、盒馬生鮮、餓了蘑、毎日優鮮、蘇寧小店、京東到家、便利蜂、各プラットフォームが追随した。いずれも指定位置まで運ぶパターンだ。会社の受付、住宅の門前までである。そしてこれなら無人配送車に置き換えられる。京東物流は、武漢での最終テストを追え、実用段階に入っている。

無人コンビニ、まとめ

武漢の最前線「火神山病院」内に、関係者用の無人コンビニが開設された。これは業界にとって大きなニュースである。

中国では2016年、世界初の無人コンビニ「繽果盒子(Bingo Box)」が登場した。「EasyGo未来便利店」「F5未来商店」等が続き、各社店舗網を拡大する。しかし、2018年下期には、形勢が傾き、現在は明らかに停滞中だ。繽果盒子は、独自の先進的モデル(移動可能)を持っていたが、それでも大幅な人員整理に追い込まれた。

新型肺炎の拡大は、社会を対人接触を避ける方向へ導いた。これは方向を見失っていた無人コンビニの有用性に、大きなインパクトを与えたかもしれない。武漢は、無人オペレーションの壮大な実験場と化した。これまでにない無人事業のコラボレーションも出てきそうだ。武漢のニュースに引き続き注目したい。

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