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2019年10月のインバウンド、百貨店免税売上は13.8.%減の衝撃、消費傾向の変化は決定的に?

2019年10月のデータがやっと出そろった。訪日外国人数は韓国人を除き、まずまずだった。しかし、百貨店免税売上げは、予想外に下降した。インバウンド消費の変化は、決定的局面を迎えたのだろうか。

10月の訪日外国人数

10月の訪日外国人数(JNTO=日本政府観光局推計値)の速報が発表された。全体では249万6600人、前年同月比5.5%減だった。韓国人の65.5%減が影響した。しかし、その他、来訪者10万人以上の主要国と地域は、すべて増加した。中国は2.1%と微増にとどまった。台風19号(10月12日上陸)による航空便キャンセルも多少影響している。詳細は以下の通り。

中国 73万0600人 2.1%増
台湾 41万3700人 9.0%増
韓国 19万7300人 65.5%減
香港 18万0600人 6.6%増
米国 15万3400人 6.5%増
タイ 14万5300人 23.2%増

上位20の国と地域で減ったのは、韓国とイタリア2.4%減、スペイン2.8%減だけである。

10月の百貨店売上と免税売上

10月の百貨店売上は、前年同月比17.5%の減少だった。前回の消費増税(2014年4月)の12%減をも大きく下回った。商品別では

美術・宝飾・貴金属 31.3%減
家電        0.8%増
家具        20.2%減
化粧品       21.3%減

であった。しかし免税売上には、消費増税の反動はないはずだ。ところがインバウンド推進百貨店(91店舗)の免税売上もまた13.8%減と大きくへこんでいた。

一般物品    143億6000万円 9.3%減
化粧品、食品等 112億8000万円 19.0%減

合 計     256億4000万円 13.8%減

(人気商品)
1 化粧品、2 ハイエンドブランド、3 食品、4 婦人服飾雑貨、5 子供服・雑貨

(免税手続き順位)
1 中国本土、2 台湾、3 香港、4 韓国、5 タイ

化粧品の分析

百貨店協会は10月の免税売上の概況について、「総売上は256.4憶円、前年同期比86.2%で2ヶ月ぶりのマイナス、購買客数は、39.6万人、前年同期比85.1%で5ヶ月連続のマイナスとなった。円高や諸外国の国際情勢による訪日客数の減少が要因となっている。」とコメントしている。

しかし、訪日客数の減少幅は5.5%なのに、免税売上は13.8%減である。化粧品、食品の落ち込みはさらに激しい。中国人訪日客は増えている。しかし一番人気の化粧品は、大幅なダウンとなった。中国人の日本化粧品離れが始まっているのだろうか。

その直接の答えにはならないが、中国では国産化粧品の地位が急上昇している。2018年、中国の化粧品小売市場規模は、2855億元(4兆4000億円)そのうち何と76.3%はネット通販経由であった。これが2024年には、4392億元(6兆8000億円)ネット通販は79.6%になると予想している。

これらネット通販をけん引しているのは、今話題の短視頻(ショートビデオ)TikTok、快手、小紅書などのアプリである。誰もがKOLになれる、との謳い文句で投稿を募っている。またトップKOLを起用した大セールも打っている。国産化粧品はこれら最新販促活動の最前線にある。売上を伸ばしているのは間違いない。

まとめ

したがって、日系化粧品メーカーも、中国市場に合わせた手法をとる必要に迫られている。訪日リピーターは、ショッピングの時間を減らし、コト消費を楽しみたい。彼らを実店舗に導くのは、O2Oアプリで予約注文を受けるしかなさそうだ。一方、中国の越境Eコマース各社は、旺盛な需要に応え、輸入を急拡大させている。従来型インバウンドモノ消費は、どうやら決定的な局面を迎えたのかも知れない。

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