中国 越境EC

中国の越境Eコマース、各社輸入ビジネスに意欲満々、アリババは5年で22兆円輸入の他心的計画

中国の跨境電商(越境Eコマース)は、中央政府の政策課題である。10月末、全人代常務委員会の全体会議において、商務部長(通商産業大臣に相当)による現状報告が行われた。トップレベルで、貿易論議が行われている。また11月上旬には上海で、「第二回中国国際輸入博覧会」が開催されている。それらの内容を踏まえ、越境EC、とくに日本に関わってくる輸入ビジネスに注目してみよう。

積極的に関わる国家機関

全人代報告によれば、中国は連続10年、世界一の貨物貿易輸出国、世界第二の輸入国となった。またサービス輸出入総額(2018年)は7919億ドル、これも2014年以来6年連続で世界第二位である。貿易に直接、間接に関わる就業者数は1億8000万人、全就業者数の20%を占めている。またここ3年、越境ECは高成長を続け、2018年の輸出入総額は202億8000万ドル、前年比52.3%も増加した。

貿易の発展に伴い、関連税収が増え、国家税収に寄与、国際収支収支改善、外貨準備高の増加につながる。そして中国企業の国際分業への積極参加により、先進技術、国際標準、生産管理モデルを学習、掌握し、産業の高度化を図る。中央政府の課題である所以だ。

越境Eコマースの推進には、とりわけに熱心だ。全国35都市に「越境電子商務総合試験区」を設置し、新しい貿易形態の研究開発に取り組んでいる。

また国有四大銀行の1つ「中国銀行」は「中国銀行跨境電商総合金融服務方案」を発表し、越境EC市場に寄り添う金融産品の高度化や新規開発を表明した。

輸入越境EC

中国人、とくに80后以前の中高年層は、メイドインチャイナ製品をあまり信用しない。一部の人には信仰ともなっていて、これは欧米、日本製商品に対する、根強い需要の源泉だ。また若年層の可処分所得の向上もあり、この熱は上昇を続け、輸入商品を扱う輸入越境ECプラットフォームには、熱い注目があつまっている。以下、主要メンバーの取組みを見ていこう。

1 天猫国際(アリババ)

2014年アリババが設立。国内消費者に海外の正規商品を届けることを使命とする。2018年、ブロックチェーン技術を用いての偽物ブロックに乗り出した。

2 海囤全球(京東)

京東の越境ECプラットフォーム。全品正規品保証とともに、トレーサビリティも100%可視化した。公式サイトには、提携企業ウォルマート、楽天の名が見える。

3 洋碼頭

自社物流チェーンを構築、海外で10大物流倉庫を稼働している。多くの国際航空会社と提携、毎週40便にのぼるチャーター機を飛ばしている。

4 蘇寧全球購

主力商品をベビー用品、保険食品、化粧品に絞り、数百の有名ブランドをカバーしている。直接買い付け、直接配送の原則を守る。

5 網易考垃(ネットイース)

網易グループの総合型越境EC。正規品を保証する。かつてはトップシェアだったこともあった。2019年9月、アリババが20億ドルで買収と発表した。

6 唯品会全球特売

ブランド値引き+時間限定特売+正規品保証、という独自モデルを確立した。毎日10時から20時まで、500点の特売を実施している。

アリババの野望とまとめ

第二回中国国際輸入博覧会の席上、アリババの張勇(ジャック・マー後継者)は、次のように述べた。

「昨年の輸入博覧会で、アリババは今後5年で120の国と地域から、1兆4000万元(22兆円)の輸入計画を発表した。2019年10月末の段階で、初年度目標に対し、123%を達成している。78の国家と地区から、2万2000の海外ブランドを天猫国際に招き入れ、4300品目をカバーした。」

野心的な計画は、順調に進行していた。そして「今後も、科学技術イノベーション、デジタル化商業の建設を継続し、中国の“開放大門”をますます大きく開くつもりだ。」と結んだ。

今後のアリババは、網易考垃との統合効果にも注目だ。また京東以下、競合各社もこの動きに続くだろう。日本企業は、このチャンスに積極的に乗って行かなければならない。

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