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中国向けマーケティング広告編、序章・中国のネット広告事情、BATTと短視頻に注目

これから中国のインターネット広告について、幅広く検討していきたい。中国に広告を出す上で、どのような手段とブランドがあり、それぞれのメリットは何か。今後有力なのはどれか。その前に中国広告市場全体を概観してみよう。

中国の広告市場構成

中国の広告市場は、GDPの拡大に伴って拡大してきた。2017年、その市場規模は6900億元に達した。2018年には7600億元、今年は8360億元になるとみられている。

広告媒体では、すでにインターネットがTVを抜いている。2017年の構成は、インターネット37%、テレビ29%、屋外広告17%、雑誌と新聞6%、その他11%だった。

参考までに、日本(2018年、電通調べ)は、プロモーションメディア広告費31.7%、テレビ27.3%、インターネット26.9%、新聞と雑誌10.1%、その他4%となっている。

プロモーションメディア広告とは、屋外広告、交通広告、折込チラシ、DM、フリーペーパー、POPなどである。中国の分類では、屋外広告+その他の大部分、ということだろうか。すると、日中間では、プロモーションメディアとテレビのシェアは、あまり変わらない。最も差のあるインターネットでは、10%近く離れている。

中国のインターネット広告

日中のデータをもう少し比較してみよう。

全広告の伸び率(2017/2018年)

中国 4.3% 2.9%
日本 1.8% 2.2%

インターネット広告の伸び率(2017/2018年)

中国 12.4% 7.3%
日本 15.2  16.5%

日本のインターネット広告は、勢いよく伸びているが、中国は頭打ち傾向が見える。ここには「網紅」と呼ばれるKOLたちと、ショートビデオの影響という問題もある。とにかく中国インターネット広告は、日本に先行して成熟し、より精緻化しているとみてよさそうだ。下手な広告を打つわけにはいかない。

2019年上半期の傾向、伸び率鈍る

さらに、QuestMobile(北京貴士信息科技有限公司)の「2019モバイル広告営業半年報告」というレポートから見てみよう。それによれば、広告主は高い水準で出稿しているものの、伸び率は鈍っている。業界別広告費の前年比は次のとおり(2017/2018/2019上半期)

医薬品、 45%、38%、19%
飲食旅行、41%、34% 35%
紡績服装 40%、15%、14%
不動産  24%、29%、20%
家電   22%、9% 11%
自動車  21%、6% -6%
小売   20%、11%、6%
食品飲料 17%、17%、19%

売上15ヶ月連続前年割れの自動車業界は、ついにマイナスとなった。2018年より伸ばしているのは、飲食旅行と食品飲料である。

BATTのシェア67%

次は使用メディアである。2019年上半期、モバイル広告の出稿先は、BATT4社で67.1%を占めた。BATTとは、おなじみのB=バイドゥ、A=アリババ、T=テンセントに、もう1つのT=Toutiao(今日頭条=バイトダンス)を加えたものである。彼らは、ネット広告界の中心だ。中でもTikTokで快進撃のバイトダンスは、広告料収入を200%近く伸ばしている。

BATT以外では、パイの大きな「微博(ウエイボー)」、広告料収入を360%以上伸ばした新興ニュースサイト「趣頭条」、自動車メディア「汽車之家」、などに注目だ。

短視頻(ショートビデオ)とまとめ

スマホアプリ界で、視聴時間を順調に伸ばしているのは、短視頻である。5G時代へ向けてその勢いは止まりそうにない。投稿内容は、即広告であり、広告は即内容そのものだ。それぞれ転化して、より強く対象にアピールする。

この場合、広告形式は多様となり、その効果を正確に計測するのは難しい。そのため、ここでは、KOLを選抜、養成して、運営を継続することが、各プラットフォームにとって重要となる。その代表は、「TikTok」、「快手」、「B站」、小紅書などである。彼らの繁栄が中国ネット広告界の成熟の一因とも考えられる。

したがって、ネット広告界を概観するには、BATTと短視頻を比較検討しなければならない。次回から、それぞれ分析を加えていく。

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