中国 中国B2B

発展する中国の農産品B2B取引サイト②飲食店向けは個性的プラットフォームが続々登場

今回は飲食店向けを分析していこう。2018年、中国の外食産業の売上高は4兆2716億元、前年比9.5%増だった。ここ3年間10%程度の安定した伸びが続いている。2020年には5兆元を大きく突破するのは確実で、そのときには、米国の市場規模を突破すると見られている。

その米国との違いは、外食産業の上位企業集中度にある。売上げトップ50企業のシェア(2016年)は、米国の27.7%に対し、中国は4.9%しかない。中小、零細の飲食店が非常に多いのである。これはB2Bプラットフォームの活躍する余地が大きいということだ。

美菜網

美菜網は2018年、40億7400万元の融資を集めた。これはB2Bネット通販業界全体2位の巨額だった。飲食店向けB2Bプラットフォームを代表する存在である。

美菜網は2014年6月、北京雲杉世界信息技術有限公司によってスタート、前衛的理念と先進的科学技術を用いて、中国の農業市場を改革しようと意気込むプラットフォームである。

全国1000万の飲食店に食材を提供しようとしている。スローガンは“買菜売菜上美採深入人心”これは、美採網の食材で素晴らしい料理を作り、人々の心をとらえましょう、といった意味合いだろう。公式サイトでは、飲食店のための総合サービス商とはっきり表示した上で、信頼できる、品質、価格、多様性、サービス、4つのアドバンテージを強調している。

2018年9月には、1日の売上げ1億3000万元を突破した。従業員は3万人以上に拡大している。昨年の大型融資を経て、現在の企業価値は70億ドルと推定されている。

小農女(farm Girl)

小農女は2014年、深圳市でスタートした。同社のアイコンは、チコちゃんによく似ている。深圳はO2O型生鮮ネット通販の集中する地域だった。小農女も、2013年から商品を絞ってO2Oテスト販売を始めていた。試行錯誤を重ね、飲食店配送型のB2Bモデルへシフトした。2015年、Wechatで注文を受け、個人にも即配するモデルを開始した。そのために生鮮ステーションを開設したが、これは宣伝効果も期待している。

公式サイトには、飲食店、個人、コミュニティ、事業所、どこへでも配達します、と出ている。プロの使用する飲食店用食材だから安心、というアピールだろう。

飲食店に対しては、デジタル化へのサポート、総菜加工、経営分析、食品安全検査で協力するという。提携先には、ネット通販2位・京東の名が記載されている。B2B、B2C混在のユニークなモデルである。

分分鐘

分分鐘は2015年、北京でスタートした。主なサービスは、中大型の飲食店・レストランに対し、7分類2000SKUの商品を供給することである。7分類とは、野菜・果物、肉・たまご、水産、食用油、調味料、酒・飲料、厨房用品など、飲食店に必要な食材、設備のすべてである。取引のスピード化を図るため、分分鐘では、直仕入れ、自営倉庫、自営物流など、自営モデルを採用している。

公式サイトには、仕入れ及び管理コスト30%削減、100%自社システム仕入れ、365日発送、7X24時間サービス提供、とある。当日中なら、理由の如何を問わず返品可能とも記載されている。また提携した中大型飲食店チェーンのロゴが、誇らし気に並んでいる。中大型に的を絞ることで、より合理的かつ精緻なサービスを実現したとといえるだろう。

まとめ

中国飲食業界の入れ替わりは激しい。2年以内に70%が閉店する、2017年には311万軒が開店したものの285万軒が閉店、平均寿命は500日だった、などと伝えられている。こうした事態をふせぐためにも、B2Bプラットフォームの利用は有効だろう。

また経営管理に特化したB2Bサイトも生まれている。例えば2016年、広州市でスタートした「餐道」である。同社は仕入れチャネル管理SaaSプラットフォーム、データ運営プラットフォーム、の2つを駆使し、飲食業界と食材業界に、OMO型ソリューションを提供する。

家族経営の飲食店にとって、心強い味方が続々現れてきたのは間違いない。飲食店の厳しい経営環境は改善するのだろうか。2019年のデータに注目したい。

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