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QQと微信の違い 中国人にとってアーミーナイフと包丁

現代社会において、スマートフォンは私たちの日常生活の奥深くまで根付いている。中国では頭を低く下げて携帯画面を見ている携帯電話依存症の人たちのことを「低頭族」というが、こういった人を今ではどこにいても目にするようになった。

そしてスマートフォンアプリの中で中国人が最もよく使うのは、おそらくQQや微信(ウィチャット)といったインスタントメッセンジャーアプリではないだろうか。暇なときにつぶやいてみたり、モーメンツをスクロールしてみたりと、こうした行為は知らず知らずのうちに彼らの日常に溶け込んでいるのだ。中国人はこのQQと微信を普段どのように使っているのだろうか?

進化するQQの豊富な機能

QQは腾讯(テンセント)の代表的なアプリで、他のチャットアプリとの差別化に成功した。非常に高いレベルでユーザーのさまざまなニーズに応えてきたのだ。QQが行った差別化の代表的なものが、QQスキンだ。

自分自身でQQインターフェイス上のスキンを設定できるだけではなく、プロフィールの画像アイコン、ステータスメッセージのスキンを変更することができる。中でも人気の機能は、トークルーム背景の画面を変えられる機能である。

トークルームの設定では、字体をアレンジすることができ、自分だけのオリジナルトークルームが作れるというわけだ。人気沸騰中の芸能人と同じデザインにすることもでき、若者を中心に人気を呼んだ。

この他、よく知られている「QQ秀」も他のアプリにはない機能である。モール内に登場するさまざまな服飾品を組み合わせることで、ユーザーはいつでも自分用のQQアバターが作れるようになっている。

QQ上には、さらに多くの付加価値コンテンツがある。QQ会員はレベルアップすると红色昵称(レッドニックネーム)になる。使用頻度や使用期間によって経験値が貯まり、ロールプレイングゲーム感覚で成長していくのだ。

また、高品質な音楽を楽しみたいのであればQQ绿钻(グリーンダイヤモンド)にチャージする人もいる。人のQQ空間に訪れると訪問履歴が残るが、これを残したくない場合黄钻(イエローダイヤモンド)ユーザーになることもできる。

色とりどりのダイヤモンドやアイコンがプロフィールに並ぶ。このプロフィールが優越感や達成感に繋がるのだ。仲間たちに自慢して自分のステータスをアレンジできるというのが、微信にはないQQのメリットだ。

さらに、いくつか従来の機能がアップデートされている。たとえば、QQ空間(Qzone)にある「呟き」はイエローダイヤモンドを購入すれば匿名で投稿することができるようになる。これにより多くのユーザーたちが長い間ため込んでいたモヤモヤも匿名でコメントできるようになったのだ。

もうひとつの例は、ファイル送信の機能だ。携帯電話とパソコンでファイルの同期ができるようになったことで、グループ内で送信されたファイルやトーク履歴などを簡単にパソコンに送信できる。事務仕事をこなすビジネスパーソンにとって便利な機能が盛り込まれたのだ。

いくつかの機能は、若い人たちのニーズにも合致している。万歩計機能は一日どれだけ運動したかを計ることができる。運動した分だけ紅包(ラッキーマネー)を受け取ることができ、仲間同士で対決することもできるのだ。まさに新しい健康のためのコミュニティーといっても過言ではないだろう。

若者であれば、バスや地下鉄に乗っている移動時間にQQの口令红包(合言葉ラッキーマネー)や空间紅包(空間ラッキーマネー)などでちょっとしたお小遣を稼ぐのに夢中になるはずだ。

QQとは対照的に、微信にはこういった遊び要素はない。しかし、多くのユーザーが微信から離れられないのには理由がある。微信には他のアプリより勝っている点があるのだ。

微信の安定した機能

まず、微信の支払機能だ。QQにもQQウォレットと呼ばれる支払い機能がある。しかし使用頻度は低く、全くといっていいほど普及していない。微信支付(ウィチャットペイ)にはさまざまな割引があり、ユーザー同士の送金機能としても使えるのだ。これが微信の最大の特色と言えるだろう。

電車の待ち時間、待ち合わせの時間、寝る前のちょっとした時間に公式アカウントのコラムを見ることは中国人の生活の一部となっている。微信の公式アカウントのひとつである購読アカウントを活用すれば、巨大な中国の市場でコンテンツマーケティングを行うことができるのだ。
(出典:http://zhanxincheng.com/170225192856.html)

微信モーメンツについて語るには、モーメンツ内の微商(ウェイシャン)機能についても触れなければならない。中国で有名なECといえば淘宝(タオバオ)だが、市場はすでに飽和状態で、競争が激しいため今から入り込むのは難しい。

その点、微商はモーメンツ内の友人同士でやり取りできる。人と人とのコミュニティーを拠り所とした販売モデルとなっており、友人を介して宣伝を行うことでハンドメイドの商品や特別なルートで仕入れた商品を販売する。こうした販売モデルは多くの売り手に大きな収益をもたらたした。

微信には「揺一揺」(シェイク機能)と「漂流瓶」機能がついている。QQとはまた違った方法で新しい友人を見つけることができるのだ。この揺一揺はほとんどランダムなため、双方ともあまり大きなプレッシャーを感じることなく、新たな友達を作れるのが魅力だろう。

一方、漂流瓶はQQメール内にある漂流瓶とほぼ同じものだ。心のなかにあることや内緒話を見知らぬ人に告白し、たまたま拾い上げたユーザーが垣間見ることができるという不思議な機能である。ネット上で楽しむボトルメールといった具合だ。

QQは「アーミーナイフ」微信は「包丁」

多くの人がQQと微信両方の恩恵を受けているはずだ。QQは若年層に受ける機能が多いが、ビジネスマンでもQQメールを利用することがある。大人から若年層まで、グループチャットで紅包(ラッキーマネー)を手に入れることもできる。

QQは「スイス・アーミーナイフ」のようで、多くの機能が付いたSNSだ。普段全てを使いこなすことはないが、ユーザーが求めるのであればそれに応えてくれる。一方微信は、「家庭で使う包丁」のような立ち位置だ。食べ物しか切れないが、日常生活に無くてはならない暮らしの一部なのである。

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