インバウンド

インバウンド業界レポートの紹介

株式会社ナイトレイが「インバウンド業界レポート2017-2018」を公開しました。Web上ではインバウンド関連の記事は多々ありますが、これはインバウンド対策において貴重なレポートであり必見です。詳細は現物をご覧いただくとして、まずは概容を紹介いたします。

インバウンド業界レポート2017-2018

出典元:株式会社ナイトレイ「インバウンド業界レポート2017−2018」

<本レポートの目的>
インバウンドに関連する情報は多いものの、整理されたものは少なく、情報収集だけでも時間がかかる現状です。本レポートでインバウンド業界のプレーヤーとトレンドを整理することで、読者にわかりやすく情報を提供し、業界の発展に貢献することを目的としています。

日本のインバウンドの状況

<訪日外国人数と消費動向>
ビザ緩和、免税制度の拡充、観光庁が主導するPR戦略などが奏功し、訪日外国人数は増加しています。 2017年は2,800万人を超え、過去最高を更新。訪日外国人による消費金額総額も4.4兆円超になりました。

<訪日外国人の国籍比率>
中国からの訪日外国人数が引き続きトップで、格安航空会社の日本への新規就航や外国旅行需要の増加を追い風に、韓国が大きく伸びました。

<訪日外国人一人あたりの消費動向>
訪日外国人の一人あたり消費金額は2年連続で減少しています。特に、費目別構成比で最大の「買物」支出が大きく、減少傾向が目立ちます。円安効果の剥落もあります、免税品目の拡大(消耗品まで免税)により高単価品から日用品へと 購入品目が変化したことも影響しています。

<訪日外国人の日本経済への影響>
訪日外国人による消費額はGDPの0.7%を占め、年々増加傾向を示しており、決して無視できない存在になっています。また、訪日外国人の増加と消費額の拡大の恩恵も受け、日本の旅行収支も2015年以降黒字に転換しています。

<日本の観光競争力>
日本の観光競争力は総合的には高く評価(4位/136カ国中)されているものの、低評価の要素もあります。それらを改善すれば、フランスやスペインなどの外国人旅行者数上位の観光先進国に肉薄できる可能性は十分あります。

インバウンド業界の全体像

インバウンド業界のプレーヤーには、大きく分けて、「訪日外国人」、「観光事業者(ホテル、飲食、交通、小売等)」、「日本政府・自治体」の他に、それら企業・組織を支援する「インバウンドソリューション企業」がある。それら4プレーヤーが有機的につながり、日本のインバウンド業界を支えています。

日本政府の施策

<訪日外国人数の将来目標>
今後の中長期的ビジョンとして「明日の日本を支える観光ビジョン」を掲げ、訪日外国人数を2020年に4,000万人、2030年に6,000万人にすることを政府目標としています。

<日本政府の施策の整理>
「明日の日本を支える観光ビジョン」で、日本が「観光先進国」になるための「3つの視点」と「10の改革」を発表し、さらに、それを踏まえたより具体的なアクションとして、「観光ビジョン実現プログラム2017」を公開し、1年間の行動目標を掲げています

<平成30年度の観光庁予算>
観光旅客税(仮称)の導入による増収分約60億円の一部を反映し、平成29年度比で15%増の予算としました。特にプロモーション強化と受入環境整備へ多くの予算を充当しており、また、民泊の整備、コンテンツの掘り起こしなど新たな施策への予算も計上しています。

訪日外国人の動向

<訪日外国人のカスタマージャーニー>
訪日外国人は増え続けているものの、彼らの行動は年々変わっており臨機応変な対応が必要となってきています。

<リピーターの訪日外国人の増加>
概ね訪日旅行に関しては高い満足度であり、2回目以上の訪日となるリピーター客が増加傾向を示しています。特に台湾、香港、韓国のリピーター比率が大きい。各種アクティビティへの高い満足度も貢献しています。

<団体旅行客から個人旅行客へ移行>
ビザの緩和、中国政府による団体旅行の禁止、メディア発達による情報収集の選択肢の増加などにより、中国を筆頭に団体旅行から個人旅行へシフトしています。

<情報収集手法の多様化>
旅マエ/旅ナカに個人ブログやSNS等インターネットでの情報収集を行った上で、旅行プランを立てている訪日外国人が多く、インフルエンサーの発信を見て日本国内での目的地を決める人もいます。

<地方への周遊増加>
訪日外国人のリピーター比率の増加などを追い風に、地方の特産物や自然景勝地観光を目的として、地方まで足を運ぶ訪日外国人が増加傾向にある。SNSの解析データでも地方での投稿は多く確認できます。

<ナイトタイム・エコノミー>
終電時間の見直しや店舗の営業時間の延長など、訪日外国人からの要望が多い状況で、また、数千億円の市場規模となることが予想され、官民問わずにナイトタイム・エコノミー創出への期待感は大きくなっています。

<中国人の購買動向の変化>
訪日中国人一人あたりの消費金額は2015年に急激増えたましが、2016年以降は2014年の水準に回帰しています。 電化製品等の高単価品から、化粧品などの日用品などへの購買品目の変化も影響しています。今後、免税手続き簡素化が2018年実施される方針であり、購買が促進される可能性があります。

<民泊の拡大>
2018年6月以降、「住宅宿泊事業法案(民泊新法)」が施行される予定で、民泊サービスの適正化が行われ、現状11%の民泊利用率がより高まる可能性があります。

観光事業者の動向

<観光ビッグデータの活用>
SNSやローミングデータ等の観光ビッグデータ活用が活発化しており、より詳細な滞在や移動情報、クチコミ等を活用したインバウンド対策が普及しています

<ターゲット(国籍)絞った戦略>
国によって、「訪日外国人数」「一人あたり消費額」「成長率」は異なります。その為、全ての国籍を狙うのではなく、狙うべき国籍を見極めた上で、戦略をたてる自治体や企業が増えています。

<消費拡大を促す「コト消費」>
人数だけでなく、一人あたり消費額を重視する動きが出てきており、特に、訪日外国人には体験ニーズも高いため、伝統文化体験ツアーなどの「コト消費」を促す機運も高まっています。

<プロモーションの変化>
訪日外国人向けのプロモーションは「旅マエ」ではガイドブックやネット広告などが中心でしたが、近年、動画メディアやインフルエンサーを活用した「旅マエ」での新メディアの活用や、「旅ナカ」でのロケーションベース広告、無料配布型広告配信など新しいプロモーション手法への注目も集まっています。

<訪日外国人に合わせた柔軟な受入体制の構築>
受入体制に関する不満は多く、多額のコストをかけて「決済手法の拡張」「通信環境整備」「多言語化サポート」などのサービスを活用し、受入体制の構築を図る企業や自治体も増えています。

インバウンドソリューション企業の動向

比較的新しく、急成長している業界であり、1,000社以上が乱立していますが、乱立状態の中でも優良なインバウンドベンチャー企業が増加しており、大手企業による買収や提携が数多く起きています。

株式会社ナイトレイの試算によると、インバウンドソリューション企業の市場規模は5,000億円以上と推測され、今後、訪日外国人が増え続ければ、この市場規模も同様に増加していくことが見込まれます。

インバウンド担当者が意識すべきこと

インバウンド担当者が意識すべきことは以下のように整理されます。

<実績把握・要因分析を>
やみくもに施策に走るのではなく、人数、訪問理由、目的等、現在の状況を確認することで、より効果的な施策の立案やPDCAサイクルを回すことが可能です。

<人数よりも消費額に注目>
爆買いが沈静化し、エリアによっては、訪日外国人が多く来訪しても買物等でお金を落とさないことが顕在化しています(例:奈良県、山梨県等)。来訪者数も重要ですが、どのようにお金を使ってもらうかの施策を練ることが重要です。

<ターゲット国籍の選択と集中>
全国籍をターゲットとしても、中途半端な施策になりがちです。そのため、国籍ごとに特徴を把握し、自社や自治体とマッチする国籍を最初に特定することで、効率的なインバウンド対策が実施可能です。

<「コト消費」の充実を>
地方ごとに、訪日外国人に訴求できるコンテンツを掘り起こし、日本らしい体験や夜の観光を訴求するなど「コト消費」を促すことが必要です。

<多様なメディアの活用>
従来通りの画一的な情報発信ではなく、動画メディアやインフルエンサーなどの、多様なメディアや多様なプロモーション手法を駆使して、効果的な情報発信が必要です。

<インフラ整備の活性化>
日本語や日本文化を熟知したガイドの帯同がないFIT(個人旅行客)が増える中、彼らに対応しうるインフラ整備も重要です。

以上、株式会社ナイトレイ「インバウンド業界レポート2017−2018」の概容でしたが、冒頭にも有るように、インバウンドに関連する情報は多いものの整理されたものは少なく、これほど良く纏められて、インバウンド対策に携わる方の参考に値するレポートはありません。詳細は http://nightley.jp/report/201802-inbound をご覧ください

NewsPicks_button_01

「いいね!」して
最新情報をチェック

中国Webマーケティングラボを

中国Webマーケティングラボの更新通知を受取る

更新情報や新着記事を1週間に1通お届けします。
下記のフォームに入力してください。
China market for everyone!

中国向けウェブ・テクノロジーで世界を変える会社 - 株式会社レクサーです。