中国 中国事情

日本の「中国由来」と中国の「日本由来」

古来より海外から日本に伝わった歴史的文化遺産は数多くありますが、中でも中国由来のものが多いことは誰もが知るところです。それを紐解けば簡単には語り尽くせないところですが、ある中国メディアが「中国人は忘れてしまったが、日本で生きている中国由来のもの」と、そして逆に、「いま中国人が使っている言葉の多くが元々は日本語だった」とする記事を掲載していました。

中国人が忘れてしまった「日本に生きている中国由来」

悠久の歴史を持つ中国ですが、驚くほどに歴史的文化遺産は残っていません。一方、かつて古代中国から多大の影響を受け学んできた日本には、もはや中国では見られなくなった歴史あるものが多く残されていることに驚く中国人も少なくないといいます。

ある中国メディアが、多くの中国人が忘れてしまった意外な中国由来のものが日本に残っていることを紹介する記事を掲載していました。中国人が日本を訪れた際にそのルーツを知り、自国由来のものであったことに驚きを見せるモノが沢山あるというのです。

まずは、「日本刀」と「鎧」です。日本刀の歴史は長く、その由来は唐刀だといいます。中国では宋の時代以降、コストの高さや、広大な国土である故に戦争が歩兵から騎兵へと変化したために廃しされていましたが、日本は国土が狭く大規模な騎兵隊は必要なかったため、中国以上に進化し保存されたといいます。

記事は他にも、今では日本を代表する「剣道」、「建築物」、「和服」、「忍者」なども中国由来だと主張しています。剣道は中国の春秋戦国時代に、また剣道着と奈良の東大寺などの建築物は唐の時代に、そして和服は三国志の時代に日本に入ってきたと伝えており、忍者に関しては、中国の雑技が元になっており、服部半蔵の先祖も中国・秦氏の末裔だという説があるといいます。

また、武田信玄が旗印にしたことで有名な「風林火山」は、孫子の兵法から引用したもので、武田信玄は孫子のファンだったようだと誇らしげに紹介しており、他にも、桜や下駄、文字、正座、茶道など多くのものが中国由来だと伝えていました。

しかし、記事が主張しているもの全てが本当に「中国由来のもの」であるかは議論の余地が残るところですが、頭ごなしに否定するわけにもいきません。筆者も少しは調べてみたものの全て調べるだけのパワーもないので紹介だけに留めておきます。ちなみに、先の「服部半蔵の先祖の秦氏説」については「三国地誌」に「服部氏を秦氏の裔(子孫)とするは、非なり」と記されています。秦氏の末裔だという説があるからこそ、それを否定する記述も有るのでしょう。

中国人が日常で使っている言葉の大部分が日本語だった

そして、そのメディアはまた別な記事で、「われわれが日常的に使っている言葉がみんな日本語だった」とし、現代の中国語に用いられている語彙の大部分が日本からやってきたものであることを解説する記事を掲載していました。

記事は「社会の各分野で出現する新語の多くは日本語から来ている。現代の日本語は外来語をそのままカタカナにして用いるケースがほとんどだが、明治維新から間もない頃の日本人は、西洋の言葉を漢字語に翻訳して用いていた。それを中国人が拝借するようになったのだ。現代の中国語ボキャブラリーのうち、少なく見積もっても3,000語は日本語から来たものなのだ」と紹介しています。

その語彙のパターンとして「西洋の言葉の発音をそのまま漢字に当てはめたもの」「日本人が西洋の言葉を漢字語に翻訳したもの」「もともと純粋な日本語で中国になかった熟語」など5種類のパターンがあるとも分析しており、さらには、日本からの語彙の輸入は文学、歴史、経済、哲学、科学、生物学、医学、農学など、ほぼすべての分野に及ぶといい、さらに「学・化・式・性・界・感・的・論・法」といった接尾辞を伴う語も、ほぼ全て日本から入ったものであるとしています。

そのうえで「もし、日本語から取り入れた語彙を取り除いてしまうと、現代の中国語は成り立たなくなってしまうのである」と論じているのですが、これもまた信じがたい話です。そこでこればかりは筆者も気になるので少々調べてみたところ、たまたま「これはあまりに誇張し過ぎている」と主張する記事がみつかりました。

これが正論か?

その「誇張し過ぎ」と主張する記事によると、「日本語由来の単語は社会や人文科学の分野に集中しており、その約7割の単語が日本語由来と言える」としたうえで、「人文科学の単語が現代中国語の単語に占める割合は10%にも満たない」としており、「現代中国語に占める日本語由来の単語は5%ほどにすぎない」と主張していました。

そのうえで、明治時代に日本人が翻訳して作りだした単語には3つのパターンがあるとして、その1つが「直接西洋の概念を伝える訳し方」、2つ目は「すでにある中国語の単語に新たな意味を付す」方法、そして3つ目は「新たに漢字で単語を作る」方法だとしており、「辛亥革命後、日本留学から戻った人たちがさまざまな文章や著作の中で日本語の単語を使用したため、中国で広まっていった」として少しは肯定しています。

記事を読んだ中国人の反応は

これに対し、中国のネットユーザーからは、「でも日本人は中国の字がなかったら文字を書けない」と張り合うコメントや、「近代の日本由来の単語がなかったとしても、ほかの単語をあてがって使っているだろうさ」と日本語依存を否定する意見もあるといいます。

ほかには、「『警察』も『派出所』も日本語からきているけどね」というジョークや、「日本は文化の由来が中国だと認めているんだ。現代中国語の単語の多くが日本からのものだと認めても、何も恥ずかしいことはない」という友好的な声も見られたとのことです。

いずれにしても、日本と中国はこのような話題が挙がるほど縁深い国同士であり、日本のインバウンドに貢献してくれている中国には敬意を表して友好的にいきましょう。尖閣諸島問題は残りますがそれは政府に任せるとして、民間レベルでは過去より未来を眺めて友好的交流あるのみです。

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