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中国の宇宙実験室「天宮1号」はどこに落ちる?

中国が独自の有人宇宙ステーション建設に向けて打ち上げた初の無人宇宙実験室「天宮1号」が役目を終えて、今年3月ごろ地球に落下する見通しだそうです。

宇宙実験室「天宮1号」とは

無人宇宙実験室「天宮1号」は2011年9月29日に打ち上げられ、中国初の無人ドッキング、および中国初の有人ドッキングを成功させました。そして、2013年に全てのミッションを終了し、2018年すなわち今年の3月までに大気圏に突入する予定なのです。

天宮1号(左)と神舟(右)

天宮1号は中国の「天宮計画」における初の機体で、実験装置室と物資保管室から構成され、ドッキングポートを1つ装備しています。中国初のドッキング目標機で、天宮1号打ち上げ後、2年間かけて神舟8号、神舟9号、神舟10号を打ち上げ、神舟8号は無人ドッキングを行い、神舟9号と神舟10号は有人ドッキングを行いました。


天宮1号は中国の「天宮計画」における初の機体で、実験装置室と物資保管室から構成され、ドッキングポートを1つ装備しています。中国初のドッキング目標機で、天宮1号打ち上げ後、2年間かけて神舟8号、神舟9号、神舟10号を打ち上げ、神舟8号は無人ドッキングを行い、神舟9号と神舟10号は有人ドッキングを行いました。

天宮1号は、中国が2022年前後の完成を目指す宇宙ステーションの原型であり、打ち上げ時の重量は8.5トンで長さは10.5メートル、主要部分の直径は3.4メートルで、2011年11月に無人宇宙船神舟8号とのドッキングに成功し、2012年6月には中国初の女性宇宙飛行士である「劉洋」さんが乗った有人宇宙船神舟9号とのドッキングに成功しました。

そして2013年には有人宇宙船神舟10号とのドッキングに成功し、一時は3名の宇宙飛行士が滞在しました。天宮1号は神舟10号とのミッションをもってすべてのミッションを終了し、その後のミッションは2016年9月15日に打ち上げられた天宮2号に委ねられたのです。

天宮1号の今、中国の主張

欧米の専門家は天宮1号がすでに制御不能となっていると分析し、有害物質の付着した破片が人口密集地域に落下する可能性も指摘していますが、中国側は「制御下にあり南太平洋に落下させる」と反論しており、双方の主張は真っ向から対立しています。

中国の宇宙開発を担う国有企業「中国航天科技集団」で空間実験室システムの総責任者を務める朱樅鵬氏は1月上旬に「わが国は天宮1号の監視とコントロールを継続しており、今年前半に落下させる。大気圏に突入後、燃え残った残骸は指定海域に落下させるので地上への被害は発生しない」と語っており、天宮1号が制御を失っているとする欧米メディアの報道を打ち消しました。

軌道を回る宇宙ステーションなどは退役後、地上からの制御によって南太平洋の深海エリアに落下させるのが国際的な慣行とされていますが、宇宙開発の専門家「龐之浩」氏は科技日報に対し、天宮1号も「適切な位置、角度、体勢」の下で落下させると説明しており、具体的には落下時に方向を転換して「後退」の状態になり、逆推進力により軌道離脱を行うといいます。

中国の主張を覆す米国の見方

中国側は「綿密な計算に基づき、正確にピンポイントで南太平洋上に落下させる」というのですが、欧米の専門家の見方は違うようです。米政府と宇宙事業を展開している非営利団体「エアロスペース・コーポレーション」のサイトは、前述の朱氏が「制御維持」を主張しているのに対し、今月の10日に「これは制御された再突入ではなさそうだ。公式な発表はないが天宮1号のコントロールは失われており、再突入までに制御が復活することもないとみられる」と主張しています。

大型の宇宙ステーションなどが大気圏に再突入する場合は、落下地点を制御するのが通例ですが、同サイトが米国防総省戦略軍統合宇宙運用センターのデータを分析したところ、最後に軌道の高度調整が行われたのは2015年12月と判明しました。米国の専門家は天宮1号が当初の計画を変更して後継機の予備とするために長期間温存された結果「燃料が尽きてコントロールを失った」との見方を米メディアに語っています。

当初の高度は約350キロ前後でしたが、中国有人宇宙プロジェクト弁公室によると昨年12月31日から1月7日までの平均高度は281.3キロで、「体勢は安定しており形状に異常は発生していない」とされていましたが、徐々に高度を失っていたのです。

同サイトは天宮1号が3月中旬から下旬にかけて大気圏に突入すると予測し、「再突入時に少量の破片が燃え残り、数百キロの範囲にわたって地表に落下する可能性がある」と指摘しており、残骸が落下する可能性が「比較的高い」「比較的低い」「全くない」の3エリアに分類した世界地図を公表しました。

そして、同サイトは、破片が人間を直撃したり建物に深刻な被害を与える可能性は非常に低いとする一方で、残骸には腐食性液体で毒性の強いヒドラジンが残留している可能性もあり、残骸を触ったり、排出される気体を吸い込んだりしてはならないとも警告しています。

もしも、米国の言っていることが本当であれば、中国は大気圏突入前にミサイルで宇宙のゴミにするでしょうね(本当に出来るか否かは中国に聞いてみなければ分かりません)。ちなみに、先の「エアロスペース・コーポレーション」のサイトに公表された地図では、日本列島は北海道南部と東北地方が「落下する可能性が比較的高い」エリアに含まれ、それより南側が「可能性が比較的低い」エリアとなっています。

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