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中国テンセント&米グーグルのクロスライセンス

時価総額で中国No1.のテンセントと米検索大手のグーグルが長期にわたる特許の共有で合意したと発表されました。世界のトップ企業2社が提携に踏み切ったのです。

テンセントとグーグルのクロスライセンス

自社特許の提供を条件に他社の特許を使えるようにする相互利用(クロスライセンス)は、先端技術を扱う企業間で広く行われていますが、両社が高い技術を持っている場合に成立し、特許侵害の紛争リスクを回避する狙いもあります。

発表では共有する特許について「幅広い範囲の製品と技術」として詳細を明らかにしていませんが、「今後、革新的な新技術で協業していきたい」とも記しており、将来の技術開発で協力するという了解の下で合意したもようです。

グーグルの狙い

グーグルは2010年に中国市場から撤退していましたが、この1年間は徐々に中国での存在感を高めており、最近になり中国の北京にAI専門の研究センター「Google AI China Center」を開設するなど中国への関与を深めつつあったのが、ここへ来て有力企業のテンセントと組むことで本格的に中国への再参入を目指すものと思われます。

最近では、中国はスマホ決済や顔認証など先進技術で米国を上回るとの見方もあり、さらにはAI技術の蓄積も著しく、グーグルにとっては現地に根ざした技術の取り込みと中国で事業を進めることを念頭に置いた思惑が透けて見えます。グーグルにとっては当局の規制が厳しい中国市場で事業展開が進めやすくなる利点もあるのです。

テンセントの思惑

一方、テンセントは中国外の売上高比率は全体の5%しかなく、中国国外への展開を進めるべくグーグルとの契約で足りない分野を補完して、世界に展開する商品開発のスピードを速めたい考えであり、「我々は世界中の顧客にさらに優れた商品を提供できるようになる」とコメントしています。

また、中国では時価総額においてはテンセントが1位でアリババ・グループが2位に肉薄していますが、テンセントにとってグーグルとの提携は中国国外への事業拡大を後押しするだけでなく、中国での支配的立場を不動のものとする足掛かりにもなるのです。

現在のテンセント

現在の中国でのテンセントは、全体の約7割をゲームで稼いでいるといいます。無料のサービスでユーザーを集め、上手にゲーム課金に持っていく、もしくは、ゲームで人を集めて自社サービスを利用してもらうという戦略を取っているようで、ゲームには相当力を入れていており、ソフトバンクからゲーム会社を買収するなど世界中の有力ゲーム企業を傘下に収め、膨張を続けています。

そして、モバイル決済の分野では、2014年決済額の市場シェアではライバルであるアリババ「アリペイ」が79%を占めていましたが、今ではWeChat Payユーザー数がアリババ「アリペイ」の2倍以上と、すでにテンセントが大きくリードしており、レストラン、タクシーはもとより、市場、理髪店、雑貨などその経済圏はどんどん広がっていて、ユーザーのWeChatへの接触時間は高まるばかりとなっています。グーグルとの提携をきっかけに今後どの様な成長を見せるのでしょうか。

テンセントにとって、中国国内の需要を取りつくした後に、さらに成長するためには海外展開が必須となりますが、開かれた世界で戦うときにこそ、テンセントの真価が問われるのかもしれません。

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