インバウンド

中国シェア自転車ビジネスの現状から学ぶこと

今、中国では歩道や車道が赤色や黄色の自転車で溢れています。それは、ここ1~2年で瞬く間に広がったシェア自転車で、今やシェア自転車の数は中国全土で1,600万台を超えたと言われます。しかも、自転車が乗り捨て状態にされていろいろな問題が発生しており、中には経営破綻に追い込まれた業者もあるといいます。この中国のシェア自転車ビジネスから学ぶべきものは何でしょうか。

規制強化に乗り出した中国政府

中国政府は、利便性の大きさから急速に広がったシェア自転車ビジネスの規制強化に乗り出しています。シェア自転車ビジネスは、スマホを利用した新しいビジネスで、スマホによって自転車の鍵を解錠し、どこで乗り捨てても良く、料金も安いということから利用者にとっての利便性は非常に大きいものでした。

しかし、当局の規制が強化されたということは、いろいろな障害、問題があったからです。指摘されている問題としては、シェア自転車の車道や歩道への乗り捨てによる自動車等への交通障害、歩行者への通行障害、そして二次的に商店などへの営業妨害などにも繋がっていることであり、中国政府は大きな社会問題だとして、新たに投入できる自転車の数に制限をかけるなど規制を強めているのです。

相次ぐ倒産も

中国のシェア自転車ビジネスは、事業者数が一時は中国全体で60社を超えました。特に都市部では急激な広がりを見せて、いたる所にシェア自転車が溢れ返りました。しかし、その多くの事業者は赤字経営におちいり、資金繰りに窮した事業者は、ユーザーの保証金を運営資金に回して窮地をしのぐところも出始めたため、中国当局は保証金を運営に使うことを禁じました。

その結果、事業者の倒産が相次いで、現在ではテンセント陣営の「Mobike」とアリババ陣営の「Ofo」の2社だけが生き残った構図となっています。

学ぶべきものは何か

スマホとSNSの普及に伴い、これまでにない新ビジネスが広がりをみせてきました。新ビジネスを展開する際には、メリットだけを考えて進めていくことが多く、中国のシェア自転車ビジネスを見ても、そのデメリットを考えずに突進していったという印象が強いことは否定できません。このことから新ビジネスの展開に当たっては、デメリット分析の必要性、重要性が浮き彫りになっています。

中国のシェア自転車ビジネスから学ぶこととしてもう1つは、長期的な視点で、長期的な展望を持つことが大切であるということです。参入後2年足らずで倒産する業者が出るということは、参入に当たって、長期的な視点で考えずに、儲かりそうだからという安易な発想で見切り発車したが故の結果であると推察されます。

したがって、新ビジネスへの参入に際しては、参入する分野のニーズの将来性、参入が予想される競合業者、採算性の予測などについて、長期的な視点から分析・検討して結論を出すことが重要であり、早い者勝ちと考えるべきではないということなのです。

最後にもう1つ着目すべき点は、2020東京オリンピックに向けて、日本国内でもスマホを利用したシェアリングエコノミーなど、新ビジネスの急速な拡大が予想されることです。ベンチャー企業の相次ぐ参入は供給過剰を示唆するものでもあり、シェア自転車ビジネスの二の舞も予想されます。

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